羽田-アメリカ間発着枠、ANA4枠 JAL2枠を配分 国交省

羽田空港,ANA,JAL

羽田-アメリカ間発着枠、国交省がANAに4枠、JALに2枠配分 © Toshio Tajiri/Flight Liner=16年4月

 国土交通省は今年2月に日米航空交渉でアメリカ航空当局と合意した羽田-アメリカ間の発着枠について、日本に割り当てられた6枠のうち全日本空輸(ANA)に4枠、日本航空(JAL)に2枠を配分すると発表しました。昼間時間帯(6時~23時)はANAが3枠、JALが2枠。深夜早朝(23~6時)はANAが1枠、JALはゼロ。配分された発着枠を活用し、両社は10月末から始まるウィンターダイヤ以降に運航を開始する計画です。

 5月現在、羽田発着の米国方面における国際線はANAがホノルル線とロサンゼルス線、JALはホノルル線とサンフランシスコ線。すべて羽田を深夜に出発する便で、今回の配分で両社は既存の深夜便を昼間時間帯の運航に移す予定です。また、ANAは残り2枠(昼間1枠・深夜早朝1枠)を新たな路線開設に利用することができます。

 今回のANA4枠、JAL2枠という配分に関して、2012年8月10日に国土交通省航空局より発信された文書「日本航空の企業再生への対応について」により、JALは2017年3月末まで新規路線開設や投資等が制限されていることから、また、航空会社間の適正な競争環境を確保するため、今回の配分に至ったものとみられています。

 なお、アメリカではユナイテッド航空(UAL)がサンフランシスコ線とニューアーク線、アメリカン航空(AAL)がロサンゼルス線とダラス線、デルタ航空がロサンゼルス、ミネアポリス、アトランタ線、ハワイアン航空(HAL)がホノルル線とコナ線を米国運輸省に申請しています。ANAとJALは5月現在、未定です。

 羽田空港からアメリカへのフライトは深夜早朝便のみで、羽田から昼間にアメリカへの直行便が増えると、羽田から就航していないニューヨークなどアメリカ東海岸に日中に到着できるようになります。