春秋航空日本・JTB共同記者会見 一問一答

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ー(春秋へ)自社で旅行会社をお持ちになっている中で、JTBと組む理由は?
春秋(航空)としましては、中国で春秋旅行として3〜4年やっていますけれども、実績はある程度中国の中では残しております。ただし、それとJTBは102年の歴史と規模、日本一、世界一とも誇れる企業と我々は認識している。JTBの102年の歴史を持っている中で蓄積されたノウハウ、規模よりも一番感じたのはサービスの品質そのものと考えております。春秋旅行は中国1位ですけれども、JTBから品質を保つ方法、また向上する方法を勉強させていただきたいと思っております。昨日まで、中国、四川省のせいしょうという街におりました。この街に、中国の大手60社を集めて、セミナーを毎年やっていますが昨日までやっていまして、JTB中国の山崎さまをお招きし、ディスティネーションについてのやりかたと考え方をセミナーで発表されまして、非常に会場参加者の旅行会社さんの関心を高めている。非常に勉強になったと思っている。また、ディスティネーションにつきまして、いかにサービスを向上し、品質を向上させることにつきまして、これから我々はしっかりとJTBについて勉強させていただきたいと思いますし、これからJTBと具体的に手を組んで、ひとつひとつ確実に進めていきたいと思っている。

ー(JTBへ)他のLCCといろいろやっていますが、今後、春秋航空日本と春秋航空をどのように販売していくか
まだこれからなんですけども、基本的には、中国から春秋をお使いになるお客様のランドオペレーターとしての仕事をしっかりやっていく。今お話いただいたのは、JTBの素材開発部、オペレーション部、そういうものを高く買っていただいた結果だと思う。もうひとつは、春秋が持っている2ウェイチャーター、いわゆる日本から中国に行くそういう部分での、日本の海外旅行の部分をやっていきたい。長い目で見れば、春秋航空さんがアジアでどう拡大するかわかりませんが、そういう中でも、春秋航空を使った新しいパッケージ旅行を作るという流れも合わせて検討したいと思う。

ー(JTBへ)当初は訪日をする予定で、次第に日本から中国を押していくというという理解で。
基本的には2ウェイでやっていくと思っている。日本に来る春秋の飛行機に、日本から乗っていくという2ウェイをやろうと思っていますので、佐賀だったり成田から飛びますけど、そういう連携プレイは取りたい。具体的に日程や時間軸ありますからまだ決めていませんが、そういう商品の作り方をしていこうと思う。

ー出資をされるとのことで、資料の中では春秋航空日本の資本金を書いていると思いますが、JTBの出資されるというのは、増資をされて出資されるのか、今の中で出資されるのか。パーセンテージと資本金額などを差し支えなければお聞きしたい。

出資の金額とパーセンテージは控えてと。すいませんが。数億円出しているということだけ。増資をしたのではなく、あるものを買うということにたぶんなると思う。

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ー(JTBへ)2ウェイチャーターということで、航空座席の確保が非常にこれから旅行会社にとって重要な課題になると思うんですが、こういった出資をされるということで、供給の分で確保していく、旅行会社としてブロックして確保して旅行商品を作るという狙いがあるのか。

日本の中で、まだ東アジアで(LCCのシェア)は10%ぐらい、ASEAN諸国では50%を超えている。LCCの座席をどう確保するかということが、たぶん、インもアウトも非常に重要になる。国内も重要になりますということ。日本は島国ですから、どうしても飛行機でなければ外に出られませんので、来るのも来れませんので。そういう意味では、座席の確保というのが大きな命題ではあるが、すぐそこに到達するかどうかは、春秋さんの持っている航空機もあるので。全体としては、こういう考えを持たないとレガシーだけでは現実的に座席は確保できない。ブロックとか、チャーターとかそういう問題はこれから積極的に。投資という形でするのかどうかは別としても、買取りも含めて考えなければならない時代に入った。もう欧米も入ってますから、日本もそういう時代に入ったと考えていただいたほうがいい。特に、オリンピック、パラリンピックの2020年の時までには、そういう状況はもっと厳しくなると想定されるので、これから1〜3年の準備がいかに重要ではないかと考えている。

ー他の旅行会社が春秋航空を使って旅行商品を造成したというのに条件は。

今回は排他的な契約ではございませんので、春秋航空も旅行会社をお持ちですから、そこで旅行商品をお売りになったりすると伺っていますので、そういう形になる。

ー日本の旅行会社も、他の旅行会社が造成しても構わない?

いいですよ。

ー(JTBへ)出資のところで、増資がない中で数億円出すということですと、3億出すと5%になるんですけども、5%前後と理解してよろしいのでしょうか。

そういう具体的なこと聞かないで、言わないという約束になってるんで。まあ、以内であることは。以上ではない、以内となる。

ー(JTBへ)成田を拠点としたLCCは、これまでにも苦戦していて、思わぬ増資を株主が引受ざるを得ない状態が続いているんですが、もし春秋航空日本にも今後想定外の事が起きて、より資本が必要になった場合は増資に応じる予定はあるんでしょうか。

それは、今は約束事ではないというふうに考えている。成田がいいか悪いかという問題は、多分これまでのプロセスだと思うんですけども、今回の春秋は地方空港と成田を結びながら、海外からお客様を引っ張ってきて、そして地方で落とし、そこから成田までへ引っ張ってきて、成田から地方で返して(中国に)返すという、一つのルーティーンでコースを作る。それで成田と佐賀とか作りますから、決して今みたいに単純にその間の飛行機は乗らないからなんとかにはならないのではないかと思っている。インバウンドのお客様を、ローカルに連れてきて、ローカルから地方に連れてくる、そういうプロセスの中でのルーティーンをやろうと。当然普通の人も乗れるんですけども、多くはそういうルーティーンをやろうとしていますから、これはちょっと今までとは少し違うのかなと思っている。

ー(JTBへ)エアアジア・ジャパンは1年足らずで離婚に至ってしまった。JTBとしてどこまでLCC事業に参画する覚悟はあるのですか。

LCC事業に参画するつもりはあんまりないんとなる。JTBは方針として、ハードには手を出さないというふうにしてますから、あくまでもツアーを作る、ツアーをつくるための道具としての航空座席をどう確保するかということついては関心が高いんですけども、航空機そのものには関心はありませんので。

ー(春秋へ)スケジュールと運賃決定について。最低価格は(資料に)表示されていますが、最高いくらになるのか。
最低運賃は、高松・広島・佐賀と(資料に)表示されていますけれども、最高運賃はいずれ25,000円前後というふうに設定させていただいておりまして、あくまでも最高運賃は設定上必要なもので、これは販売することではないと考えております。

ー(春秋へ)主な販売方法は。
ウェブページはもちろん販売させていただきまして、またJTBグループ、弊社が日本に設立している、日本春秋旅行などの旅行代理店を通じて販売させていただくということ。OTAさんとか、当社におけるコールセンターなどの対応もさせていただいております。

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ー(春秋へ)当初は就航日は5月末の予定だったのですが、6月27日に1ヶ月ほどずれ込んだ理由は。
就航日はいろいろと調整を行なっていたところでございる。安全な運航に、より確実なものとするために、関係部門とひとつひとつ状況の再確認をいたした。また、お客様のご利用しやすい販売システム等についてのチェックを致しております。お客様への販売開始日を考慮に入れまして、就航予定日を6月27日といたした。

ー(JTBへ)販売チャネルで、JTBの店頭では買えるのでしょうか。
春秋さんとの販売システムについて準備している最中でして、私どもでどう販売チャネルを使っていくかは社内で検討中となる。まず、航空券単品というよりも旅行商品として販売していくほうに注力していこうというふうに計画はしている。順次進めている最中となる。

ー(春秋へ)同じ高松線を飛ばすジェットスター・ジャパンのホームページを見る限り、就航予定日6月27日の一番安い便は、セールを除けば4,990円なので、おそらく4,990円が最低なのではないかと思うんですけれども、それより640円高い5,630円からスタートする意味、狙いをお聞かせください。
お客様にとりまして、複数のエアラインがたくさんの便を就航させるということは、いわゆるフリークエントサービスとして、お客様にご利用頂きやすいということだと思っております。私どもとして、価格競争のみに陥ることがないよう、安全で安心してお手軽に利用いただけるようなエアラインになるよう努力していく所存でございる。

ー(JTBへ)JTBとしては、店頭で航空券のみでの販売はしないということか。
しないと決めているわけではない。販売システムをどうつくっていくかということ。その結果として、店頭で売れるのか、旅行商品として造成して売っていくのか、ウェブで売っていくのか、ダイナミックパッケージで売っていくのか、こういったものをを作り上げている最中でございる。

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ー(春秋へ)価格競争のみに陥らないということは、ご利用しやすいためにどういうことを提供していくのか。
春秋航空の特色といたしまして、特に高松空港としましては、中国からの路線を引いております。こういったネットワークの活用が、私どもの大きな要素になるのではないかと考えております。

ー(春秋へ)つまり、中国から高松に来たお客さんを、高松界隈で1泊なりして、その後、首都圏で旅行をするという展開を考えるのであれば、ジェットスターと価格競争に陥らないという理解でいいのでしょうか。
先ほど申し上げた通り、ジェットスターと価格競争をする必要は全くございません。お客様にとって、フリークエントサービスを提供できるということは、お客様のために非常に重要なのではないかと考えております。

ー(JTBへ)春秋航空日本への出資は、人的部分での交流はお考えでしょうか。
JTBから人を派遣します。それは予定を現在しております。4月1日から行っていただいて、一緒になって旅行の企画をする。こういうことでございる。

ー(春秋へ)春秋航空日本の販売比率は、中国からのお客さん、JTBさんからのお客さん、それ以外の直販はどれくらいの比率をお考えでしょうか。
ツアー団体客は中国で造成した団体のお客さんの数と、日本現地でのお客さんの数では、同じ比率で考えたいと思っている。いろんな質問がありましたけれども、他社さんのことで不安のある方もいらっしゃるようですけれども、中国の中で航空会社を8年やっている。中国でしか言いようはないが、実績をもちまして、中国での民間航空会社の中で一番安全な航空会社。こういった安心安全を日本の中でもっと向上させていきたいと考えている。定時性、定刻性につながっていくものではないかと考えている。2つ目の武器は、我々の誠意というものであります。誠意を持ってお客さん、他社と接してきていますので、今回のJTBさんと一緒に誠意を持って、しっかり対応させていただいて、安全安心の商品を提供して、JTBの高品質の接合により生まれたものなので、日本で成功するしかないと考えている。

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ー(春秋へ)今回の出資で、JTB以外にどういった業種を、パートナーをその他に探されていたのか。
今のところ、旅行会社はJTB一社。他と全く代わりはありません。

ー(JTBへ)既存株主から株式を取得したとのことですが、JTBは株主の順位の何位になるのでしょうか。どこの既存株主から取得したのか。
株の話は今日はあまり話ができない。

ー(JTBへ)ツアーはどれくらいの規模、時期を目処に、春秋さんを使ったツアーを。
まさに、我々は4月1日から国内の旅行企画会社を作りますが、その会社で作る、国内旅行であり、インバウンドである旅行商品はどういうものが提供できるか、そういうところにかかっている。少し長い目で見ている。インバウンドもアウトバウンドも、2ウェイチャーターを春秋と組んでいる意味。双方にどういう具体的には決まっていない。我々は春秋さんが中国でやってきたチャーター戦略をずっと見ていて、その中身の部分を日本で取り入れることによって、相当数を日本人を中国に送ることが出来る。春秋航空の中国での活躍の部分もご説明したほうがいいのではないかなと思う。

ー(JTBへ)このところLCCのツアーを増え始めているが、将来像として数年後、LCCのツアーは今後どういった形に。何割くらいを占めていくか。
ヨーロッパとかアメリカを見れば、パッケージ旅行やチャーターでやる旅行を見ますと、レガシーとチャーターとLCCが3分の1ぐらいづつになってしまうのではないかと思う。今は圧倒的にレガシーが多いですよね。日本の場合は8割くらいですが、3分の1になる。欧米ではそういう世界。レジャーマーケットは圧倒的にチャーター市場ですから、生活路線はLCCですし、ビジネス路線はレガシー。レガシーとチャーターとLCCどう組み合わせるか。これは日本の中で一番遅れている航空政策だと思うんですね。私はこれが日本の中でどう動くのかが非常に重要。98も空港がありながら地方空港の出国率が低いという現実を考えると、インもアウトもそこのところを上げていかないと、2,000、3,000万人というインバウンド、アウトバウンドが数字として出てこない。まだ答えがはっきりでてないけれども、そういう考えを押し通していくことが、今回春秋と組むことで一定のブレイクスルーができるのではないか。

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