ジェットスター・ジャパン、関空第2拠点化が最優先 国際線開設「年内までには」

ジェットスター・ジャパン

2月24日、成田空港内の格納庫で開かれたジェットスター・ジャパンによる記者発表会の様子 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

2月24日より女優の桐谷美玲さんをブランドアンバサダーに起用し、これからさらなる認知度アップと利便性向上を図るLCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパン(JJP)。

ジェットスター・ジャパン,桐谷美玲

ジェットスター・ジャパンのブランドアンバサダーに就任した桐谷美玲さん Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

同日よりJR東日本の車内や動画投稿サイト「You Tube」、阪神エリア屋外ビジョン等においてブランドムービー「グルメ篇」、「ホテル篇」、「コンビニ篇」を公開。桐谷美玲さんのナレーションによる「ジェットスターじゃないでスター?」といった、末尾に「スター?」で終わる新たなキャッチコピーを展開することで、カジュアルで親しみやすいブランドイメージを広くアピールします。

ジェットスター・ジャパンは現在180席仕様のエアバス新造機18機で14路線、1日最大70便運航しており、直近3ヶ月(2013年11月~2014年1月)の平均搭乗率は77.4%。今後リース契約済みの同機材を24機種まで拡充する中で、ジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき代表取締役社長が今後の方向性やこれまでの事業展開を語りました。一問一答は次の通り。

--今後の路線展開は?

「就航地は言及できないが、確実にネットワーク網を広げていく準備はしている。国際線の展開は『年末までには』と考えている。」

--年間の目標旅客数と今後の機材導入計画は?

ジェットスター・ジャパン,エアバス,A320

ジェットスター・ジャパンが運航機材に使用しているエアバスA320型機 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

「次の節目として累計搭乗者数500万人が目標。これは順調に進捗している。機材計画は現在A320を18機導入し、今度はリース契約済みの同機材を24機種まで拡充する予定だが、それは来年度に向けて導入時期をずらしている。」

--関西空港第2拠点化の進捗

「これは最優先事項。関空第2拠点化は着々と準備を進めている。まずは、盤石で確固たる成田の体制を築きあげていくことに注力し、それから次の成長の段階にしっかりと向かっていきたい。」

--桐谷美玲さんの起用について

「ブランドというものは非常に貴重。一番大事な安全を維持するという考えの中で、これまでジェットスターが築き上げてきたブランド・認知度は今後も継続的に強化していきたい思いがあり、『次のステージ』に参入するにあたって桐谷さんのイメージは非常に適していると考えている。」

--『次のステージ』とは?

「ジェットスター・ジャパンは国内LCCとして最も幅広い路線網を確保している。これからも新しい就航地を展開しながら、国内では他社LCCに絶対に負けないようお客様に対するサービスや利便性を構築していくよう考えている。LCCはどんなサービスを提供しているのかは、以前より普及したきたと考えており、その中で今後より多くのお客様に利用してもらえるサービス・利便性というものをどんどん構築していきたい。」

「ジェットスター・グループ全体では、さらなる路線網拡大を図り、直近では4月から成田-メルボルン直行便、6月からバンコク経由の福岡-シンガポール線の就航が始まる。接続ネットワークという意味でも海外のお客様をもっと国内に誘致していきたい。」

--黒字化はいつになるか?

「3、4年以内の黒字化目標は以前と変わりはない。今は思いっきり先行投資を行ってスケールメリットを拡大していきたい。」

--国際線と関空拠点どっちを優先しているか?

ジェットスター・ジャパン,鈴木みゆき社長

今後の展望について語るジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき社長 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

「やはり関空拠点が最優先。ジェットスターグループ全体ですでに16か国、60都市近くに就航しているので、ジェットスター・ジャパンにとって国内の路線をしっかりとおさえていくことが使命と考えている。国際線の展開については具体的な就航候補地は言及できないが、A320の飛行時間が4~5時間という限られた飛行時間の中で、魅力的な海外の就航地を考えている。」

--地方路線就航から1年。現在の手ごたえは

「ジェットスター・ジャパンの就航から20か月が経った。LCCとして我々だけが運航している路線もいくつかあり、手ごたえは感じている。これからも新しい就航地はもっと拡大していきたい。特に観光地。搭乗率については常に80%前後を推移できるようになり、安定してきている。季節によって波動は出てくるものの、路線縮小などは考えていない。やはり関空第2拠点化を早期に達成して、さらに利便性の高い路線網を構築していきたい。」