パイロットがご近所にチラシ配り バニラ・エア石井社長、「課題は知名度アップ」

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12月20日に初就航を迎えたバニラ・エアの成田発那覇線初便(JW801便) Photographer:Daisuke Tsukida/Flight Liner

12月20日に成田を拠点に那覇線、台北線の就航を迎えたバニラ・エア(VNL)。就航初日の搭乗率(ロードファクター・L/F)は国内線が72.7%、国際線が85.8%。全路線平均79.3%と、バニラ・エアが目標とする80%に届く好調なスタートをきりました。

バニラ・エア、チケット奪い合い状態で1分間に4万アクセス

バニラ・エア,石井社長

12月20日、成田-台北線就航セレモニーで今後の抱負を語るバニラ・エア石井知祥社長=成田空港 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

「やっとこの日を迎えた」と話すバニラ・エア石井知祥社長は、台湾線の就航記念セレモニーにて「第一関門は突破し、これからが本番。

新しいLCCとして”わくわくうきうき”するようなサービスを提供しなければならない。気持ちを引き締めて、お客様に信頼されるバニラ・エアになりたい。各準備を社員がやって、いっぱいのお客様がバニラに乗ってくれて、色んな支えもあって、飛行機を飛ばすというこの事業は、多くの人々のおかげで成り立っているとつくづく感じた。」と、初就航を迎えた感想を語りました。

パイロットがチラシでPR活動

バニラ・エア,パイロット,機長

バニラ・エアの成田発那覇行き初便を担当したパイロットたち Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

運航品質と方向性については、「LCCと言えども、安全は当たり前。定時性を高めて、欠航を少なくする。サービスも高い品質を提供したい。バニラ・エアのひと味もふた味も違ったうきうきわくわくする印象を与えて、また次も乗りたいと思うものを仕掛けていく」とコメント。

「チラシとか名刺を早く作って欲しいと、以前パイロットに頼まれた。」

記者団からの「どんな会社にしたいか」という質問の中で、そう述べた石井社長。パイロットが「バニラ・エアはまだ知名度が低いから自分で近所にチラシや名刺などを配りに行きたい。」と、話を持ちかけてくれたといいます。

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バニラ・エアの客室乗務員(CA) Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

「社員は掃除をするだけじゃない。セールスパーソンでありPRパーソン、企画パーソンでもある。社員のアイデアをどんどん形にしてそれを反映させていく。それをサービスとしてお客様に提供する。そんな会社にしていきたい。」と抱負を語りました。

バニラ・エアでは認知度向上のため、さまざまなプロモーションや企画を構想中。近日中にはイオン幕張とのコラボーレーション企画でイベントも行う予定のほか、地域経済の活性化のために機内フリーペーパーに就航各地のグルメクーポンや観光地を掲載。また、お互い別々の方向性をもった異業種で共通するものがあればどんどん探して、今後随時展開していきたいとしています。

運賃値上げ

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バニラ・エアの那覇行き初便に搭乗したチーバくんとうなりくん Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

燃油費増加の影響で、ANAホールディングス(ANA HD)傘下である全日空(ANA)が最大9%の運賃値上げを発表するなど、航空各社が運賃の値上げを発表したことを受け、バニラ・エアも値上げに踏み切るのかという質問に対しては、「私が以前いたエア・ドゥ(ADO)も値上げを発表した。しかし、バニラ・エアは他社に便乗して値上げするつもりはまったくない。」と断言。

それよりも今は、新たなマーケットを開拓し、どうやってバニラ・エアに乗ってもらうか、どうやって付加サービスを利用してもらうかが課題とし、運賃の引き上げは行わず、付帯収入を含めたトータルで収入を上げていきたい考えです。バニラ・エアでは、手数料や機内食など付加サービスの付帯収入目標を15~20%に掲げています。

課題は知名度アップ

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バニラ・エアの機内食「一家だんらん パンケーキ(500円)」 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

「台北線はもう少し運賃を引き上げてもいいと思っているが、今はそんな極端なことはしない。やはり、今は認知度が低い。まずはバニラ・エアを知っていただく、乗っていただくということが最優先。その中で運賃のバランスを調整していく」と、現在は認知度向上を重点においています。

なお、予約全体で2割が旅行会社経由というバニラ・エアは、自社サイト発売だけでは知名度がまだ足りないと考え、知名度アップのため、今後も旅行会社との提携も視野に入れているといいます。

成田-グアム線

バニラ・エア,Vstore

国内線ターミナル制限エリア内のバスラウンジにあるバニラ・エアの空港売店「Vstore」 Photographer:Toshio Tajiri/Flight Liner

サマーダイヤ以降のスケジュールについては、冬期ダイヤ期間の成田発着4路線(那覇、札幌、台北、ソウル)増便と、路線拡大はどちらも検討中としています。「今後は割安なわくわくバニラの反応や、先の見通しをみながら路線拡大、便数の調整を検討していく。今はフリーハンド」とコメント。

バニラ・エアの親会社であるANAホールディングスは10月末日、バニラ・エアの就航候補地に香港とミクロネシアを発表しており、国内と東アジアで新たなLCCマーケットを創出し、グアム線などリゾート・プレジャー路線展開で早期の黒字化実現を目指します。
 

バニラ・エア,輸送実績

バニラ・エア、運航初日(12/20)の輸送実績。バニラ・エア輸送実績から作成/Flight Liner

 
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(※12/22 16:03更新:輸送実績を追加掲載)