583系、営業運転終了 ファンら別れ惜しむ

JR東日本の特急型寝台電車583系がきょう4月8日、最後の営業運転を迎えた。1968年の登場から半世紀にわたって活躍し続けてきた車両の最後の姿を見届けようと、駅や沿線には多くのファンらが集まった。

583系電車は国鉄時代の1968年、東北本線全線電化完成にあわせて登場。寝台・座席兼用の車内設備を有し、昼は通常の座席車として、夜は寝台車として東北地方を中心に全国を駆け巡った。2000年頃から老朽化による廃車が進み、2011年以降は1編成6両が秋田車両センターに残るのみとなっていた。

「さようなら583系 日帰りの旅」と題されたきょうの運転では、「ありがとう583系」と書かれたヘッドマークを掲げて秋田~弘前駅間を2往復した。午前7時21分に秋田駅2番線から発車し、午後8時23分に再び秋田駅2番線に到着した。

午後8時36分、最終運行を終えた583系は警笛を何度も鳴らし、ゆっくりと秋田駅を発車。集まった大勢のファンらが手を振って別れを惜しんだ。大きな歓声に見送られ、583系電車は半世紀の歴史に幕を下ろした。

あす9日には、秋田駅で「583系車両展示会」が開催される。