「コートヤード・バイ・マリオット新横浜駅」、開業時期を12月に延期
今回は前日に那覇市内に入った。船内で会った人の大半は旅行会社のツアー客で、飛行機も含まれた、「フライ&クルーズ」のツアーで当日に航空機で到着する人が多かったが、航空機とクルーズを個別手配する個人客にはちょっとリスキーかもしれない。実際、同行者は常磐線の脱輪事故によって飛行機に乗り遅れたし、余裕は持っておきたい。
チェックインを行う那覇港第二クルーズバースまでは、那覇空港から車で約15〜20分。タクシーの運賃は概ね3,000円弱程度。15米ドルで利用できるシャトルバスがあり、これも絶妙な価格設定。ツアーによっては含まれているようで、空港の到着ロビーにはクルーズ会社やツアー会社のスタッフもいたので安心。
MSCクルーズからは案内がなかったが、前日に県庁前から無料バスがあるという情報を得た。市内からでも割と距離があるので、これに乗車してクルーズバースまで向かった。実際、このバスはMSCクルーズが提供しているものではないというが、案内がないのは不親切。船内でも外国人向けと勘違いされていたり、知らなかったという人もいた。
クルーズバースに到着すると、空港で出国するかのように流れが進む。事前にメールで送付され、印刷した乗船券を提示し、同様に事前印刷した荷物タグをバッグにつけて預け入れる。荷物検査、パスポートチェック、クルーズカードに紐づける写真を撮影し、出国審査を受けて、パスポートを預けてから船内へ。部屋の鍵を兼ねるクルーズカードは部屋のドアノブにかけられていて、これを受け取る。荷物は夜までに部屋まで運ばれてくるが時間指定はできず、すぐに必要なものは自ら運んだほうがいい。
船内での支払いはクルーズカードで行い、乗船してから船内の機械で自身のクレジットカードと紐づける。いくつかの機械では日本円やドル、ユーロの現金も入金できる。最終日には自動的に精算されるようになっていて、内容はアプリ「MSC for Me」から確認できる。カジノのチップすらクルーズカードで購入できるのは便利だが、米ドル建てということもあり、なんとなく金銭感覚が狂う。ちなみに船内のレートは1米ドル=170円超えの極悪レートなので、米ドル建てでクレジットカードで支払うか、現金で支払う場合は事前に米ドルに替えておいたほうがよい。カジノでのチップの払い戻しは米ドルの現金となるが、使う機会もないので機械で入金しておくと便利。儲かった場合には。
さらに、避難訓練への参加が義務付けられている。指定時間に客室のテレビで、飛行機の機内で流れるようなビデオを観て、指定された電話番号に電話。その後に指定された集合場所に行って、クルーズカードを読み込んでもらえばOK。避難訓練なのでエレベーターが使えないなどの制約はある。
ちょっと面倒そうに思えるが、やることはこれで終わり。あとは自由気ままにクルーズを楽しむのみ。
那覇港でチェックイン時に、悪天候のため石垣が抜港になるという説明があった。
当初の予定をスキップして那覇港から基隆へ直行するというもの。実際には12月には13日と21日、25日発の3回、石垣が抜港になっている(5日、9日、17日発は寄港できた)。冬の南西諸島は風が強く、時化やすい。やっぱり寄港地での観光も楽しみたいもの。残念な一方で、船内を楽しむ時間ができた、とポジティブに考えることとする。結果的に高波の影響で、その夜は那覇港に停泊し、翌日午前7時ごろに出港。終日航海となった。
船会社は当然悪くはないのだが、「善意のしるし」として、25米ドルのオンボードクレジットが全員に付与された。船内で利用した料金から25米ドルを引いてもらえるもので、ざっくりビール2杯やソフトドリンク3杯、ダブルのジェラート2個くらいというところ。
読みが狂ったのは通信環境。このクルーズは夜に航海し、日中は停泊するパターンだったので、寄港地で仕事ができると思っていたものの、抜港によって日中は通信環境が悪い公海上にいることになってしまった。最終的には衛星Wi-Fiを買ったのだが、端末を切り替えて使うことはできず、端末の台数分購入する必要があるのが難点。1日プランよりもクルーズ期間中をカバーするプランのほうが安く、結果的には全日分を購入したが、カジノに次いで散財したオプションとなった。
船内を歩くと、どこにでもいるピンクのネックストラップにブルーのクルーズカードをぶら下げた、だいたい後期高齢者の夫婦か2世代、3世代。ストラップのロゴをよく見ると関西の大手電鉄系旅行会社H社のツアー客。聞いてみると1,000人以上乗っているらしい。航空券と組み合わせた商品で日本各地から大量に登場。言い換えれば団体バス25台以上のツアー客、それもほぼ日本語しか話せない人が大量に乗るのだから、推して知るべし。そこは老人パラダイスであった。
実際にカジノで両替で揉めていた日本人はH社の客だったし、夜になるとなぜかきっちり酔っ払ってる人が多いし、船員は多国籍で日本人客に最適化されているわけではなく、お手上げ状態。カジノでもルールがわからず遠巻きにテーブルをみているピンクのストラップの客は多く、もうちょっと仕組みを変えると満足度はあがり、収益源になるかもしれない。
ツアー会社はツアーデスクを出して、日中は係員が常駐。張り紙などで案内を行っていたが、中小旅行会社経由だと乗船中のサポートは期待できない。複数社のツアー客が乗っていたが、客数が多いだけにH社が最もわかりやすい張り紙のクオリティ。何もわからずに乗船すると、こういうサポートの有無が旅行代金の差として現れる。張り紙は誰でも見れるので、ちゃっかりフリーライダーになるのもアリ。実際、サポートがあまり手厚くないというツアー客の愚痴も聞いた。
年老いた夫婦が、部屋までちょっと遠いと言いながら歩いていた。それもそう、全長315メートルの船を右往左往しながら歩いていたら、食事に行くまで軽く1キロ近く歩いていてもおかしくない。ちょっと揺れると歩きづらく、転倒しないか心配になるし、狭い通路では人とすれ違うのもやっと。けがをしたり病気になった場合、医務室も有料なので、海外旅行保険に加入しておく、さらに治療費無制限など手厚くしておくべきだろう。
乗船前、船内にどんな設備があるのかを久々に細かく予習することになったが、これもまたクルーズ会社のウェブサイトや案内はそれほどというか、全くもって不親切で、初心者にはハードルが高い。結局、申し込んでもいない旅行会社の案内ページや個人のブログ、SNS、YouTubeに頼ることになった。Facebookにも「MSCベリッシマ」に特化したグループがあって、質問している人や、乗船している写真を投稿している人もいて、割と活発に動いている。
乗船していた人も、インフルエンサーのYouTubeの動画で予習したという人が多くいたが、それが旅行を申し込んだ決め手になったかというとやっぱり違うよう。船内に持ち込んだほうがいいものや、寄港地での観光方法を参考にしたらしい。それもそう、基隆という読み方すらわからないような街(A:キールンです)にいきなり降り立っても、事前に計画を立てておかなければ効率的な観光は難しい。そういう意味では、クレーム対策としては割と奏功しているのではないか。
ちなみにH社のツアー客は至れり尽くせりで、オプションとして「選べる寄港地観光」が付いている。個人客などは船内でクルーズ会社のツアーを申し込むことはできるが、やっぱりそういうところがツアーの良いところ。それは金額ではなく、向き不向きの問題。せっかくの旅行で不満ばかりが溜まるのなら、いっそのこと数万ばかりの金で解決したほうが良い。
船内の案内放送もまたお世辞にも親切とは言えず、自身で情報を取りにいったほうが確実で適切な情報が得られる(ただしほとんど英語)。毎日客室に配られる「デイリープログラム」を隅々まで読むことも欠かしてはいけない。船内の無料Wi-Fiに繋いで利用できるアプリ「MSC for Me」の設定もお忘れなく。