アブダビ政府、足止め旅行者の延泊費用を負担へ
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九寨溝のチベット族が生活している集落には、独特の木造建築の民家があり、観光地として有料で公開され、訪れることができる。伝統的なデザインで、単なる建物としての機能だけではなく、文化的な伝統や信仰を守る象徴としての価値を持っている。
家の内部には至る所に文化や宗教に関連した物品が置かれており、リビングでは伝統的なバターティーで歓迎された。バターティーはそのままだと淡白な味で、塩を加えたり、砂糖で甘くするなどの調整ができる。
村や民家に掲げられているカラフルな祈祷旗は、風になびかせることで祈りを捧げる役割があるという。九寨溝ではチベット仏教よりもボン教のほうが盛んで、この地域ではボン教の祈祷旗がみられている。
ヤクはチベット地域で神聖な動物とされ、遊牧文化とも関連があるという。高地の植物や薬草を好み、肉質はよく全身が有用だという。バターティーもヤクの乳から作られるほか、糞も燃料として暖を取るために利用されるほど。コンラッド九寨溝でも、ヤクを使ったメニューが数多く用意されており、ケーキがとても美味しかった。
チベット族の伝統衣装は行事や祭のような特別な機会に着用するといい、伝統的な店で購入できるという。遠方から来た人がこのような衣装を着ていると喜ぶといい、チベット族は自身の文化の理解に繋がることを歓迎している。伝統衣装は女性は花柄のデザインが多く、男性は膝丈で、帯にナイフをなどを入れる鞘をつける傾向にあるという。袖が広いものは作業に適し、暑い時には袖をまくることができるという利点があるとか。十数年前には通年で同じズボンを履くような困窮した状況だったものの、観光業の発展によって生活レベルが改善し、多くの服を持てるようになったという。
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九寨溝といえば、誰もが訪れるのが九寨溝自然保護区。大小100以上もの湖や滝といった見どころが満載で、石灰分が多く透明度の高い湖や滝、季節によって色調が変わる木々や山々、青空とのコントラストが特徴的。手つかずの大自然を楽しめる。
自家用車での乗り入れは制限されており、一般的には乗り合いバスもしくは貸切バスでアクセスする。今回はホテルからマイクロバスで移動し、自然保護区のゲートを通過後、同じバスで移動した。
観光シーズンは大混雑していると思われがちの中国の景勝地ではあるものの、入場券を事前購入しなければいけないこともあり、日本の観光地とそれほど変わらない印象を受けた。多くの国内の団体客の中に、外国人の個人旅行者がちらほら混ざっている。チケットは中国系のオンライン旅行会社を通じて購入が可能で、当日に並ぶということはない。列車のきっぷ購入と同様、すでに非接触非対面化が費用に進んでいると感じた。
今回訪れた湖や滝はすべて、遊歩道が整備されていた。ほとんどの観光場所には無料の水洗トイレも設けられており、一昔前の中国の田舎の観光地の想像からは大きくかけ離れた印象。一昔といっても、ローカルな場所に行ったのはほぼ20年ぶりで、技術も文明も進歩しすぎである。もちろん電波もつながる。
出発前に乗ったウーバーの運転手が、偶然にも成都出身だった。九寨溝は成都の人にとってもアクセスし辛い場所らしく、丸一日かけて車で行ったと言っていた。でもその価値はある、との言葉のとおり、どこに行っても息を呑む景色が広がっていた。自身が次に訪れるとしたら、秋の紅葉シーズンだろうか。
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標高が高い九寨溝の観光シーズンは、初夏から秋にかけて。まさにこれからシーズンを迎える。みなさんもこの夏、九寨溝を訪れてみてはいかがだろうか。