カペラホテルグループ、「パティーナ大阪」を開業 大阪城天守閣の正面

カペラホテルグループは、「パティーナ大阪」を5月1日に開業した。

NTT都市開発が大阪城公園と難波宮跡公園隣接地で開発を進めていた、地上21階、地下3階建ての建物に入居した。大阪城天守閣の真正面に位置し、上層階からは大阪都心部も一望できる。

ライフスタイルブランドの「パティーナ」はモルディブに初オープンし、大阪が2軒目の展開となる。視点、場所、ペース、パティーナスピリットを表現した、4つのPをつなぎ合わせたブランドマークが特徴。3軒目は海南島に開業を予定している。

外観デザインは光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所、インテリアデザインはストリックランドが手掛けた。シンプルなファサードデザインとし、大阪城公園や難波宮跡公園の緑地と連続した歩行者空間も整備しており、NTT都市開発らが商業施設や駐車場の整備も行っていた。経営はUDホスピタリティ・マネジメントが担う。総支配人にはザ・リッツ・カールトン ランカウイの総支配人を務めていたエレン・フランケ氏が就任した。

客室数は221室で、深い木目を基調としたデザイン。標準客室面積は50平方メートルで、デラックスルーム162室、プレミアルーム24室、ジュニアスイート18室、デラックススイート11室、アーバンスイート5室、パティーナスイート1室を設ける。各フロアの角部屋にバルコニーを設置するほか、233平方メートルのパティーナスイートには、ターンテーブルや音響スピーカーを備えたリビングルームやベッドルームのほか、キッチンやダイニングエリア、大阪城を望むバルコニー、スチームサウナを備えたバスルームを設置した。全客室にヨガマットを用意する。

3階に位置する「パティーナチャペル」では、自然光や素材を活かしたデザインで、真正面には大阪城天守閣を望む。天井高は最大5.1メートルで、80名まで着席できる。大阪城にインスパイアされ、自然光を取り入れた「パティーナボールルーム」は、ホワイエとオープンキッチンを備え、180名まで収容できる。ボールルームはテラスに続いており、夕暮れ時のカクテルパーティやガーデン挙式にも対応する。

4階のスパ・ウェルネス施設「パティーナ・ウェルネス」には、高気圧酸素&水素セラピーやクライオセラピー、レッドライト フォトバイオモジュレーション セラピー、赤外線サウナなどのアスリートに人気のヘルステック機器を備える。ジムにはテクノジムのパーソナルトレーニングとボディスキャンシステムを活用して体組成を測定し、個人の目的に合わせたワークアウトプログラムを自動設定の上、トレーニングを行うことができる。併設したスタジオスペースでは、ヨガなどのウェルネスクラスも開催する。プールは全長20メートル×6コースで、大阪城を眺めるリゾート感あふれる空間としている。スパ・トリートメント施設は2人用を2室、1人用を4室の計6室を設ける。

シグネチャーレストラン「P72」は、日本古来の暦「七十二候」をコンセプトに掲げ、季節や自然のリズムを感じられる食事を提供する。地元生産者と提携し、旬のオーガニック食材をベースにメニューを仕立て、約7割がプラントベースの料理となる。店内には水耕栽培でハーブを育て、屋外にはハーブガーデンも併設する。テラスでは愛犬の同伴も可能となる。アフタヌーンティーも用意する。

カウンター越しに大阪を一部できる鉄板焼「馬藺」では、黒毛和牛やアワビ、伊勢海老などの魚介類や調味料を厳選し、全国から取り寄せた旬の食材のほか、馬場なすや大阪しろな、淡路のたまねぎといった地元食材とともに提供する。バスク料理の「Iñaki」では、スペイン・バスク地方のエッセンスを取りりえた料理を提供する。

千利休が考案した茶室の狭い入口「にじり口」にちなんで名付けた、ティーラウンジ「にじり」では、オーガニックの日本茶や和紅茶を取り揃え、地元食材を使ったアフタヌーンティーを用意する。最上階の「SONATA BAR&LOUNGE」では、大阪城公園や難波宮跡公園を眼下に望みながら、ゆったりと過ごすことができる。オープンエアのテラス席も設ける。

カペラホテルグループは、シンガポール、ウブド、バンコク、ハノイ、シドニー、上海、海南島にホテルを展開しており、日本への進出は初めて。今後は東京やニセコへの展開も狙う。