JAL、日系初の中東直行便・羽田〜ドーハ線開設 カタール航空便で南米などにも接続

日本航空(JAL)は3月31日、東京/羽田〜ドーハ線を開設した。日本の航空会社による中東への直行便は初めてで、同社としては約34年ぶりの中東への乗り入れ再開となる。

1日1往復の運航で、ドーハ行きのJL59便は東京/羽田を午後10時50分に出発。現地には翌午前4時40分に到着する。折り返しのJL50便はドーハを午前7時15分に出発し、東京/羽田には午後11時55分に到着する。機材はビジネスクラス52席、プレミアムエコノミークラス35席、エコノミークラス116席の計203席仕様のボーイング787-9型機を使用する。

同じ航空連合のワンワールドに加盟するカタール航空と共同運航(コードシェア)し、ドーハから同社のネットワークで中東やアフリカ、南米方面にも接続する。これにより、東京/羽田からリヤド、ヨハネスブルグ、カサブランカなどへの総移動時間は、従来のロンドン経由と比べて大幅に短縮できるという。

JALは1962年10月に、東京/羽田〜香港〜バンコク〜カルカッタ〜カラチ〜クウェート〜カイロ〜ローマ〜フランクフルト〜ロンドン線(南回り欧州線)を開設し、中東に初めて乗り入れた。その後、ソ連(当時)の崩壊に伴いシベリア上空を飛行できるようになったことから、南回り欧州線は1990年8月に運航を終了。定期便の中東乗り入れもなくなった。

▲就航式典で挨拶するJALの越智健一郎・常務執行役員

羽田空港では初便となったJL59便の出発に合わせて記念式典が開かれ、JALの越智健一郎常務執行役員が、「ドーハは伝統ある市場や博物館、最新鋭のホテルや広大な砂漠などがある素敵な都市」と紹介。「カタール航空のネットワークを活用することで、今まで以上に快適・便利な旅の選択肢を提供できる」と利便性をアピールした。

JL59便(機体記号:JA872J)は178名が利用。午後10時56分に112番スポットを出発し、午後11時14分にC滑走路を離陸した。ドーハには現地時間4月1日午前5時18分に到着する見通し。JALによると、折り返しとなる4月1日ドーハ発のJL50便も、9割程度の予約が入っているという。

JALの路線開設に伴い、カタール航空の東京/羽田〜ドーハ線は4月1日の東京/羽田発をもって運休する。コロナ禍の運休を経て、2023年6月に運航を再開したばかりだったが、2014年6月の開設から約10年で運航を終えることになる。なお、カタール航空の東京/成田〜ドーハ線で実施しているコードシェアは継続する。

▲JL59便が出発する112番ゲートに展示された記念品と、南回り欧州線で使用されていたコンベア880型機(機体記号:JA8021)の模型

■ダイヤ
JL059 東京/羽田(22:50)〜ドーハ(04:40+1)/毎日(3月31日〜)
JL050 ドーハ(07:15)〜東京/羽田(23:55)/毎日(4月1日〜)

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