JAL、767-300のコックピット再現したホテル客室 実機の廃材活用、羽田エクセルホテル東急に

日本航空(JAL)の本物のコックピット部品を活用したコンセプトルーム「JAL Cockpit ROOM」が、羽田空港直結の羽田エクセルホテル東急に登場した。JALの運航乗務員が監修して製作したモックアップを設置し、客室でコックピット気分を楽しめる。

JALグループは2021年10月から、廃棄される航空部品を活用する取り組みを行っており、これまでにライフベストをアップサイクルしたバッグや、ウイングレットの一部を使用した廃材ジュエリーなどを開発・販売してきた。2022年4月からは千葉・浦安の東京ベイ東急ホテルで、廃材で作った調度品などを揃えたコンセプトルームを展開。今回のコンセプトルームは、廃材を活用した同様の取り組みとしては第4弾となる。

モックアップは2021年8月に全機が退役したボーイング767-300型機がモデルになっており、運航乗務員の監修でパネルや部品を製作した。飛行管理コンピュータ(Flight Management Computer/FMC)にデータを入力するパネル(Multi Function Control Display Unit/MCDU)と、機長と副操縦士のコックピットシートは、実際の機体から取り下ろした廃材を活用した。

客室はC滑走路側のエプロンに面した4階の4235号室で、モックアップは窓向きに設置。駐機場や滑走路を借景として、本物のコックピットに座っているような気分を楽しめるようにした。安全面に配慮してシートは動かないように固定されているが、スラストレバーなど一部の部品は実際に動かして操縦気分を体験できる。

企画開発を担当したJALエンジニアリングの矢田貝弦さんは、「これまでのコンセプトルームはキャビンをモチーフとしていたが、今回はコックピットがテーマ。なかなか触れることができない部品で非日常感を楽しんでほしい」と話した。

期間は3月16日からで、終了時期は未定。予約は1年後まで受け付けている。羽田エクセルホテル東急によると、先の日程では12月まで予約が入るなど好調だという。