JR東日本と日本郵政、社会課題解決へ協定 ゆうちょ銀行とモバイルSuica連携も

JR東日本と日本郵政は2月21日、両社のネットワークやアセットを活用した連携強化協定を締結した。モバイルSuicaとゆうちょ銀行の連携などの施策により、社会課題解決を目指すとしている。

両社は2018年6月、地域・社会の活性化に関する協定を締結。駅と郵便局の機能連携や、日本郵政の物流網と新幹線を組み合わせた荷物輸送トライアルなどの取り組みを進めてきた。今般の連携は2018年の協定を強化する形で、地域コミュニティの弱体化や労働力不足などの社会課題解決を目指す。

連携の柱は「郵便局・駅の地域コミュニティ拠点化」、「持続可能な物流の実現」、「アセット活用による共創型まちづくり」、「地域産業振興と新たな地域事業創造」、「デジタル化による地域の暮らし支援」の5つ。

「郵便局・駅の地域コミュニティ拠点化」については、内房線の江見駅と仙山線の作並駅が先行事例となっている郵便局と駅の機能連携について、内房線の安房勝山駅、宇都宮線の蒲須坂駅、外房線の鵜原駅にも拡大。将来的には行政窓口機能やJR東日本が進めているオンライン医療サービスなどを取り入れる。

「持続可能な物流の実現」については、首都圏を中心に設置が進められている多機能ロッカー「マルチエキューブ」で、ゆうパックの受取サービスを年内を目途に開始。中長期的には、旅客列車と日本郵政の物流網を組み合わせた郵便輸送を実用化させる。

「アセット活用による共創型まちづくり」では、都市の魅力や国際競争力を高めるまちづくりを目指す。まずは2月29日に、日本郵政が手掛ける新店舗「SOZO BOX」を、秋葉原〜御徒町駅間の高架下の商業施設「SEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE」に開業。ギフトに適した書籍や雑貨を揃え、プレゼントを贈り合う文化を創造する。また、両社らが進めている横浜駅東口のステーションオアシス地区の開発でも、さらに連携を強化する。

「地域産業振興と新たな地域事業創造」では、郵便局やエキナカなどで、地域の商材を取り扱うコーナーや催事を展開。また、空き家を活用した宿泊事業など、地方でも新たな事業創造を進め、雇用創出や関係人口の拡大を目指す。

「デジタル化による地域の暮らし支援」では、駅でのオンライン診療サービスの拡大や、それに伴う処方薬の集荷・配送などの分野で協力。モバイルSuicaとゆうちょ銀行との連携について、JR東日本の深澤祐二社長は、「具体的な内容は詰めている。例えば、ゆうちょ銀行口座からモバイルSuicaにチャージできるようになれば便利だ」と話した。

▲JR東日本 深澤祐二社長