ANAの「グラハン女子」モデルの漫画、小学館で連載開始

グランドハンドリング(グラハン)スタッフとして働く女性が主人公の漫画「ブルーフライト~グラハン女子物語~」の連載が、2月13日発売の小学館の月刊少女漫画雑誌「ベツコミ」で始まった。ANAグループが取材に協力し、羽田空港で働く主人公・ここねが仲間と共に仕事やプライベートに打ち込む姿を漫画家ののの子さんが描く。

航空機の誘導、特殊車両を使った手荷物・貨物の搭降載など、航空機の運航を縁の下で支えるグラハンスタッフ。航空業界がテーマの映画やドラマでは、パイロットや客室乗務員が取り上げられることが多く、これまで注目を浴びる機会は少ない職種だった。

▲羽田空港で働く“グラハン女子”(2020年7月2日)

「グラハンという仕事を知ったとき、女性も働いているということに驚いた。体力的にも大変な仕事。女性ががんばっている姿を伝えたいと考えた」と話すのは、ベツコミの前田未央編集長。ANAグループの協力を得て、作者ののの子さんとともに昨年の夏頃から羽田空港で現場を取材した。

ANAエアポートサービスの小山田亜紀子社長によると、全国でグラハンスタッフとして働く女性は全体の約2割。「以前は整備士やパイロットと同様に、男性中心の職場だったが、最近では女性の活躍が著しい」という。

羽田空港で働く“グラハン女子”の一人として取材を受けたのは、ANAエアポートサービス ランプサービス部の薄葉七海さん。2017年に同社に入社し、現在は機側責任者業務も担う。仕事のやりがいは、飛行機を安全に、定刻で送り出せたとき。「(出発機に手を振る)グッバイウェーブをしているときに、機内から手を振り返してもらえるとうれしい」。

旅行が好きで航空業界に興味を持ち、業界研究をする中でグラハンスタッフを知り、憧れを抱いたといい、「私も就活を始めるまでは知らない職種だった。今後、グラハンという仕事を知ってもらえるきっかけになれば」と話した。