JR東日本、新幹線早期地震検知システムを改修 迅速な緊急停止が可能に

JR東日本は、新幹線早期地震検知システムを改修し、2024年3月から使用を開始する。

鉄道総合技術研究所の研究成果にもとづき、地震検知後に地震規模を推定するプロセスを改良した。JR東日本研究開発センターによる検証の結果、これまでよりも早く緊急停止することが可能となったという。

新幹線早期地震検知システムは、各地震計で観測された地震動に基づき、地震計から変電所へ送電を停止させ、新幹線を緊急停止するもの。初期微動と主要動を用い、緊急停止の早期化と多重化を図っている。初期微動による地震の推定規模を見直し、推定の係数を一定から1秒ごとに変化させるようにしたことで、実際の地震規模に近い値を推定できるようになった。

過去3年間の初期微動を検知し、緊急停止した13の地震で検証したところ、検知から送電停止までに要する時間が現行では平均3.9秒のところ、改良したものでは1.3秒と短縮できたとしている。