スカンジナビア航空、再建スポンサーにエールフランスKLMら選定 スターアライアンス脱退

スカンジナビア航空(エアバスA320neo)

スカンジナビア航空は、キャッスルレイク、エールフランスKLM、リンド・インベスト、デンマーク政府によるコンソーシアムを再建スポンサーに選んだ。

コンソーシアムは、新株発行と転換社債により11億7,500万米ドルを投資するほか、キャッスルレイクによる現在のタームローン5億米ドル相当の借り換えも含まれる。株式の保有比率は、キャッスルレイクが約32%、デンマーク政府が約25.8%、エールフランスKLMが約19.9%、リンド・インベストが約8.6%、残りは債権者間での分配が行われる。転換社債は担保付きで、大半はキャッスルレイクとデンマーク政府が保有する。

スカンジナビア航空は、経営再建計画「SAS FORWARD」を進めており、アメリカの連邦破産法第11条からの脱却や財務基盤の強化が課題となっていた。今後、ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所による再建計画の承認が必要となるほか、各国当局の承認やスウェーデンの会社更生法の適用などの前提条件もある。既存株主からの承認は不要となり、上場を廃止となる見通し。

スカンジナビア航空はスターアライアンスを脱退し、スカイチームに加盟する。スカンジナビア航空は、世界初の航空連合であるスターアライアンスの創立航空会社5社のひとつ。創立航空会社の脱退は初めてとなる。エールフランスKLMは出資により、北欧での地位を強化する。

アンコ・ヴァン・デル・ヴェルフ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「今回の出資の合意は、「SAS FORWARD」計画の重要なマイルストーンで、新たな投資家の皆様が、今後何年にもわたって航空業界の最前線であり続ける可能性を信じてくださっていることを示すものです。さらに、スカイチームとの提携に向けた動きは、我々の明確な前進を決定付けるものです。このプロセスの完了とスカイチームの一員となることによってもたらされる機会を通じて、私たちは同僚、お客様、そして地域社会の利益のために、スカンジナビア航空のサービスをさらに強化することができるでしょう。スカンジナビア航空の明るい未来を共に築いていけることを楽しみにしています」とコメントした。