カンタス航空、欠航決めた航空券を最長47日間販売 ACCCが提訴

カンタス航空

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は、カンタス航空はすでに欠航を決めた航空券の販売を継続していたとして、オーストラリア連邦裁判所へ提訴した。

2022年5月から7月にかけて、欠航を決めた8,000便以上の航空券の販売を最長47日間に渡って継続し、1万便以上の航空券の購入者に対しても平均して約18日間、事実を通知しなかった。

ACCCでは、カンタス航空が虚偽もしくは誤解を招く行為を行い、顧客に代替便を手配する時間を与えなかったことにより、顧客が高額な料金を支払うことになった可能性があると主張している。ACCCの調査では、カンタス航空は同期間、ほぼ4便に1便にあたる約15,000便を欠航していた。

例えば、2022年5月6日のメルボルン発ロサンゼルス行きのQF93便の予約客は、5月4日に欠航の通知を受けた。これはカンタス航空が欠航を決めた4日後で、アプリでのみ通知されたという。この結果として当初の出発便の前日の代替便を利用し、ロサンゼルスで15時間の乗継時間が発生し、乗継便を変更する必要があった。また、シドニー発サンフランシスコ行きのQF73便の航空券は、欠航を決めてから21枚を販売し、最後の航空券は欠航決定から40日後に販売されていた。ACCCは同様の事例が多数あるとしている。