フードジャーナリストが本気で選ぶ地方の美食・盛岡編【はんつ遠藤の全国本気グルメ】

こんにちは!フードジャーナリストの、はんつ遠藤です。

僕は仕事がら毎年全国各地に伺います。20数年で取材に伺った飲食店は1万軒を超えました。さまざまな地に素晴らしき飲食店が目白押しの昨今、旅行や仕事で訪れても、どこに行って良いか分からない。そんな声も聞こえてきます。

はんつ遠藤の全国本気グルメ。第7回は岩手県盛岡市!

東家 本店(あずまや)

盛岡名物わんこそば。明治40年創業の「東家 本店」は大評判です。岩手では田植えなどの時期に地主の家に村人が集まり、宴会の〆に“お立ちそば”なる一口サイズのそばをふるまい、次々に茹でて追加したのが元みたい。箸休めや味変のためにまぐろ刺・なめこおろし・とりそぼろなどが運ばれた後、食べ放題がスタート。岩手県産そば粉が中心の喉越し重視のそばを、給仕さんが「はい、じゃんじゃん」などの掛け声とともに入れていくスタイルです。

住所:岩手県盛岡市中之橋通1-8-3
電話番号:019-622-2252

ぴょんぴょん舎 盛岡駅前店(ぴょんぴょんしゃ)

「食道園」が発祥の「盛岡冷麺」も名物で、僕のイチオシは「ぴょんぴょん舎」。牛骨と鶏ガラで採ったスープの、爽やかな風味と冷たさが堪能でき、キムチの風味も次第に浸透。辛さも選べます(中辛が特にオススメ)。小麦粉と馬鈴薯でんぷんを用いた麺はオーダー後に絞り出す自家製麺で、コシが強く、表面はツルッと喉ごしが良いです。焼肉と共に味わうのがベスト。前沢牛の他、岩手の和牛三銘柄を一皿で味わえる「岩手三昧」も、ぜひ。

住所:岩手県盛岡市盛岡駅前通9-3
電話番号:019-606-1067

串焼酒場 萬 -YOROZU-(よろず)

木目調で昭和の雰囲気も醸し出す、いわゆる“ネオ酒場”です。各種ハイボールや生ビール、金宮サワー、カクテル、日本酒、焼酎などバリエーションも豊富で、もちろん岩手なので日本酒「タクシードライバー」なども。特に串焼に力を入れていて、鶏は国産、豚は岩手産などのこだわりも。アスパラ豚捲き、しそ豚捲き、とまと豚捲きなど創作串もラインナップ。そして、おでんも評判。大根、玉子、はんぺんなど、定番の良さが光ります。

住所:岩手県盛岡市大通1-7-13 シグナスビル1F
電話番号:019-681-1462

ビアベース ベアレン 盛岡駅前

2001年創業の盛岡市にある「ベアレン醸造所」。そのビールが駅地下で味わえます。ドイツより移設した醸造設備を駆使し、ヨーロッパの伝統的な製法によるクラシックビールを造るだけあり、クラシック(ラガー)、シュバルツ(黒ビール)、アルト(上面発酵)など8種のビールはいずれも真剣な良さがあります。サイズはグラス、ジョッキ、UKパイント。県産食材中心の料理も美味。カウンター、テーブルなどがあり、一人でも数名でも入りやすいです。

住所:岩手県盛岡市盛岡駅前通8-11 盛岡駅前ビルB1F
電話番号:019-601-7110

石窯パン工房 ミッシェル 大通店

1971年創業の「ミッシェル」は花巻が本店ですが、盛岡にも店舗が。パンは120~130種類。朝5時頃から焼いているそう。常に新作も登場する楽しさもあります。焼きたてにこだわっていて、店内には石窯のほか、ドイツ製の4段窯も使用。フランスパンや天然酵母を用いたパン、ハード系などいろいろあって、目移り必至。しかも、県内産・花巻産の素材や原料を多く使用して、顔の見える商品をこころがけているのも素敵です。

住所:岩手県盛岡市大通3-3-1
電話番号:019-626-2033

■プロフィール
はんつ遠藤
1966年東京生まれ。早稲田大学卒。不動産会社勤務を退職後、海外旅行雑誌のライターを経て、フードジャーナリスト&C級ホテル評論家に。飲食店取材軒数は1万軒を超える。主な連載は「週刊大衆」「東洋経済オンライン」など。著書は「取材拒否の激うまラーメン店」(廣済堂出版)など27冊