JAL、宇宙往還機「ドリームチェイサー」の活用検討に向けパートナーシップ

日本航空(JAL)は、大分県とSierra Space(シエラスペース)、兼松が共同で進めている、宇宙往還機「Dream Chaser(ドリームチェイサー)」の活用検討に向けたパートナーシップに新たに参画した。

シエラスペースは、アメリカ・コロラド州に拠点を置く宇宙開発企業。アメリカで国際宇宙ステーション(ISS)への輸送を2023年無人で、2026年には有人で行うことを計画している。アメリカの宇宙開発企業のBlue Originなどと、商業宇宙ステーションOrbital Reefの開発も行っている。

「ドリームチェイサー」は、宇宙ステーションでの生活に必要な物資を送ったり、宇宙ステーションで実験sあれた研究成果を地球に持ち帰ることなどを想定している、宇宙往還機。無人で運航する場合では約6トンの貨物が搭載できる。地球からは「H3ロケット」などの垂直型ロケットで宇宙へ打ち上げ、帰還する際には空港の滑走路を使って地上に着陸できる。

今年2月に大分空港をアジアの拠点として活用する計画を発表し、安全性や環境面の予備検証、経済波及効果など、具体的な検討を開始している。JALは、航空輸送事業で培った知見やアセットを活用し、日本国内での事業開発や大分空港での運用支援を検討する。

JALの野田靖デジタルイノベーション本部長は、「航空業界はコロナを受けて、従来の航空輸送での事業が大変、厳しくなってきている。宇宙領域は非常に可能性がある領域。まだまだ道のりは長いかもしれないが、果敢にチャレンジしていく」と期待を示した。