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東京メトロ、京王線事件受け車内でドアコックの使い方案内 「走行中は操作しないで」
東京メトロは8月15日、非常用設備の取り扱い方法を案内する映像の放映を車内ディスプレイで始めた。
ドアコックや通報装置などの車内非常用設備をめぐっては、2021年に小田急線や京王線で相次いだ車内傷害事件をきっかけとして、国土交通省が今年6月、設備の設置位置や機能を乗客に周知するための表示に関するガイドラインを策定。東京メトロはこれに基づき、非常通報装置やドアコック、ホームドア非常用操作ボタンの位置と使用方法、使用時の注意に関する案内映像の放映を全9路線の車内ディスプレイで開始した。
案内は全体で15秒程度で、通常の広告映像の合間に流れる。また、今年度中を目処として、実際の設備の周辺に掲示している案内表示も、ピクトグラムを使用したわかりやすいものに共通化するという。ただし、丸ノ内線と銀座線はレールから電力を供給する第三軌条方式を採用しており、乗客が線路に降りると感電する恐れがあるため、両路線ではドアコックの案内は行わない。
京王線の刺傷事件では、ドアコックが走行中に操作されたため車両が適切な位置に停車できず、乗客がホームドアを乗り越えて避難するという事態が発生した。東京メトロの担当者は、「急病人やケンカなど、お客様だけで対応できない事象が発生した場合、まずは通報器で乗務員に知らせてほしい」としたうえで、ドアコックについては乗務員の指示や案内を待ち、走行中は操作しないよう呼びかけた。なお、乗客がドアコックを必要なく操作した場合、鉄道営業法第33条により罰せられる可能性がある。