ソラシドエアが就航20周年 宮崎空港で記念式典、旧制服CAも

ソラシドエアは8月1日、就航20周年を迎えた。宮崎空港では記念式典が開かれ、就航当時のスカイネットアジア航空の制服を着用した客室乗務員が登場し、これまでの歩みを紹介した。

ソラシドエアは2002年8月1日、旧社名のスカイネットアジア航空として、東京/羽田〜宮崎線の運航を開始。当時の機材であるボーイング737-400型機は、南国の太陽や宮崎県の木に制定されているフェニックスが描かれた南国らしい塗装をまとっていた。その後2011年7月には、「空」と「種(seed)」にちなんだ「ソラシドエア」のブランドを設定。ボーイング737-800型機を導入し、機体の塗装も新たなコーポレートカラーのピスタチオグリーンのデザインに変更した。現在は14路線を展開し、今年6月末時点で累計利用者は約2,439万人を数える。

▲就航当時のスカイネットアジア航空の機体塗装

式典では同社の髙橋宏輔社長が関係者とともに鏡開きをして節目を祝い、宮崎県出身の書道家の今井美恵子さんが会場に設けられたボードに「どんな時も変わらない『九州・沖縄を大切に想う気持ち』」などとメッセージを書き上げた。

続けて、「10年後のソラシドエアに期待すること」をテーマに同社が実施した小学生作文コンテストの表彰式が行われ、髙橋社長が入賞した9名の児童に賞状を授与した。入賞者は今後、東京の同社オペレーションセンターの見学や社員との交流会に招待されるという。

このほか、20年を振り返る展示や特産品の販売などを行う「ソラシド感謝祭」を宮崎空港1階広場であす2日まで実施する。

式典後に取材に応じた髙橋社長は、「20年前、航空自由化の中で宮崎から参加し、南九州の運賃を大きく変えたと自負している」と就航当時を振り返り、「近年は航空業界全体が未曾有の苦境。これまで以上に新しいことに挑戦し、変革して成長することが求められている」とコロナ禍克服に向けて思いを新たにした。政府が新型コロナウイルスの感染症法上の扱い見直しを検討していることについては、「欧米はもうそうなっている。G7のなかでも日本だけが孤立している状況」として、「なんとか早く解決してほしい」と求めた。

▲ソラシドエア 髙橋宏輔社長

ソラシドエアはAIRDO(エア・ドゥ)と共同持株会社「リージョナルプラスウイングス」を10月3日に設立予定。将来的には本社機能の一部や整備機能を共同持株会社へ集約し、業務共通化やスケールメリットによる経営基盤をの安定化を図る。

▲スカイネットアジア航空の塗装のモデルプレーン

▲宮崎空港で開かれた記念式典

▲式典に登場したスカイネットアジア航空時代の制服を着用した客室乗務員(中央)

▲20周年のメッセージを書き上げる書道家の今井美恵子さん

▲作文コンテストで入賞した児童に賞状を授与する髙橋社長