世界初? ZIPAIR Tokyoがコオロギを使った機内食提供開始 すでに7個受注

ZIPAIR Tokyoは、国産食用フタホシコオロギを粉末化した「グリラスパウダー」を原料に使用した機内食「トマトチリバーガー」と「ペスカトーレ」の販売を、7月1日から開始した。昆虫食の機内食を提供するのは、国内の航空会社では初めて。世界の航空会社でも例がないとみられている。

「グリラスパウダー」を開発する、徳島大学発のベンチャー企業のグリラスは、2019年に設立。社名はフタホシコオロギの学術名である「Gryllus bimaculatus」に由来している。社長の渡邉崇⼈氏は、2006年からコオロギの研究を開始し、2016年から食料資源化について研究。2019年にグリラスを設立した。

コオロギは甲殻類に近く、煮干しや干しエビに似た風味で、タンパク質含有量が76.3%と豊富であることが特徴。牛が1キロ成長するためには、飼料10キロと水資源22,000リットルが必要で、温室効果ガスも多く発生させている。一方のコオロギは、飼料1.7キロと水資源4リットルで成長する。簡単に飼育ができて早く育つといい、小麦ふすまと食品残渣を組み合わせた餌で飼育できることも特徴だという。

提供するのは、バンズとパティ、トマトソースにコオロギパウダーを混ぜ込んだハンバーガー「トマトチリバーガー」(1,500円)、トマトをふんだんに使用したソースに、ソフトシェルシュリンプやたこ、いか、小柱の入った「ペスカトーレ」(同)の2種類。「グラリスパウダー」を4.5グラム使用した。20種類程度用意している、事前予約制の機内食の一部に加えることで、利用者に幅広い選択肢を提供する。すでに7個の予約が入っているという。

韓国路線とアメリカ発を除く全路線で提供し、日本発72時間前もしくは海外発96時間前まで予約を受け付けている。

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