JAL、都のコロナ宿泊療養者にファーストクラス風弁当 1,500食提供

日本航空(JAL)は2月3日、都内のホテルなどで宿泊療養中の新型コロナウイルス患者に、機内食をイメージした洋食弁当を提供した。東京都の依頼を受けたもので、今後、和食弁当も提供する。

弁当は国内線ファーストクラスで出される機内食をモチーフに、機内食製造を手掛けるティエフケー(TFK)の協力で開発。彩りや風合いは早春をイメージしたメニューで、「ベーコンとチーズの香るサラダスパ」をメインとして、「エビ、イカ、小柱のシーフードマリネ」、「ローストビーフと生ハム、かぼちゃのサラダ」、「トマトソースの煮込みハンバーグ、彩り野菜添え」、「イチゴのプチケーキと甘夏ミカン」を盛り込んだ。コールドミール製造のノウハウを活かし、弁当として冷たくてもおいしく食べられるよう工夫した。この取り組みを担当したJAL商品・サービス開発部の岡澤賢哉さんによると、宿泊療養者が「フレッシュなものを食べたい」といった意見をSNSで発信しているのを見て、メニュー開発の参考にしたという。弁当に加え、国内線で提供しているビーフコンソメスープを付けたほか、2月3日は節分であることや、14日のバレンタインデーが近いことから、豆菓子とチョコレートも付けた。

東京都の小池百合子知事は1月14日の定例会見で、宿泊療養施設で出される食事について週に1回程度、駅弁など特色ある食事の提供を始めると発表。16日に1回目として、JR東日本の協力により「牛肉どまん中」や「炭火焼牛たん弁当」、「深川めし」などの人気駅弁1,000食を提供した。JALは都の依頼を受け、洋食弁当と和食弁当の各3種類を提案。和洋各1種類が採用されたという。

今回提供したのは約1,500食で、今後、時期は決まっていないものの、和食弁当も提供する。このほかJALでは1月末に、JALUXが販売する空弁「京風黒毛和牛すき焼き弁当」を宿泊療養施設に提供している。