第3ブランド、単独路線も視野に ANAHD・片野坂社長インタビュー

ANAホールディングスの片野坂真哉社長は、第3ブランドとなる新航空会社の運航開始に向けた準備が順調に進んでいることを、11月22日に実施したTRAICYのインタビューで明らかにした。

エアージャパンを母体とし、ボーイング787型機で成長するアジア・オセアニアへの路線展開を見込んでいる。すでに就航路線やターゲット、客室構成の議論を本格化させており、制服などの検討を始めているという。「新しい航空会社を作るとはいえ、エアージャパンという整備規程や運航規程を持っている会社を母体としていくので、そういう意味で会社を作る手間は少なく、かなり効率的に準備ができる」(片野坂社長)と話した。

就航都市はアジアとオセアニアを想定し、ANAブランドでは収支上難しい路線の就航もあり得るとしたものの、「単独で誰も見つけていない、誰も気づかないところがあると嬉しい」(同)と話した。欧米への路線展開については、「アジア・オセアニアからスタートし、順次拡大。(ZIPAIR Tokyoが)西海岸にチャレンジするのは注目したい」(同)とした。

客室構成については、「座席が多い方がピーク時に稼げる」(同)としたものの、「お客様も機内の快適さに非常に敏感。そういったところを十分考慮したうえできめていきたい」(同)という。競合となるZIPAIR Tokyoは、ボーイング787-8型機に2クラス290席を配置している。

エアージャパンは、外国人パイロットとエアージャパンの客室乗務員で、第3ブランドとANAブランドの機体の運航を担うことになるという。