エミレーツ・グループ、中間決算発表 約1,757億円の赤字

エミレーツ航空(エアバスA380型機)

エミレーツ・グループは、2022年3月期の中間決算を発表した。最終損失は57億UAEディルハム(約16億米ドル、約1,757億円)だった。

グループ全体では、売上高が247億UAEディルハム(約67億米ドル、前年同期比81%増)で、純損失も前年の141億UAEディルハム(約38億米ドル)より6割減った。世界的な渡航規制の緩和による恩恵を受けた。

エミレーツ航空は、売上高が217億UAEディルハム(約59億米ドル)、最終損失は58億UAEディルハム(約16億米ドル)だった。旅客需要の増加や好調な貨物事業が収益を支えた。エアバスA380型機2機を受領した一方、運航中の2機を退役させた。期末時点では全てのボーイング777型機とエアバスA380型機37機で、139空港へネットワークを拡大している。旅客数は610万人で、平均座席利用率は47.9%、貨物輸送量は110万トンだった。

グランドハンドリングなどを手掛けるdnataは、売上高が37億UAEディルハム(約10億米ドル)で、最終利益は8,500万UAEディルハムに黒字転換した。売上の大半が空港事業で、ケータリングや小売事業は2割程度にとどまる。

期末時点のキャッシュポジションは188億UAEディルハム(約51億米ドル)で、健全な水準を維持している。オーナーが25億米ドルを追加投入したほか、金融機関からの資金調達も実施した。総従業員数は2%減少し、期末時点で73,571人となった。事業拡大に伴い、一時帰休や余剰となった元従業員を優先的に再雇用するなど、採用活動を開始している。

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