帰宅ラッシュの東京メトロ南北線、ホームと反対側のドア開ける 運転士が2度ミス

東京メトロ南北線

東京地下鉄(東京メトロ)は、11月9日夜、東京メトロ南北線で運転士のミスによりホームと反対側のドアを2回開扉したと発表した。

ミスが起きたのは、南北線の白金高輪駅発浦和美園行きの各駅停車で、11月9日午後7時48分、西ヶ原駅を発車した直後に車両ドアに異常を知らせる警報があり、運転士が”咄嗟に”車両ドアを開いた。南北線はワンマン運転を行っており、車掌は乗っておらず、通常時も運転士が車両ドアとホームドアを扱う。

その後、列車の運行を管理する「総合司令所」に報告し、車両ドアを閉めようとした際に、誤ってホームと反対側の車両ドアを開扉し、そのままホームと反対側の車両ドアの開け閉めを2回繰り返した。同社によれば、ホームと反対側の扉が開いていた時間は、あわせて約41秒だったという。

当時、帰宅ラッシュの列車には約900人が乗っていたが、転落した人や負傷者はいなかった。この影響で、南北線は一時運転を見合わせ、約5,800人に影響が出た。

ミスの原因は、乗務員が発車直後に車両ドアの異常を知らせる警報が鳴った場合の基本動作を実施しなかったことと、異常時に車両ドアとホームドアの連動しない際の基本動作を実施しないまま、反対側のドア開ボタンを操作したことによるという。

東京メトロでは、「全乗務員に対して、基本動作の再徹底ならびに、お客様の安全を担う職責の重さについて改めて周知徹底を図ります」とコメントしている。