11,000マイルで20,000円ゲット、千歳〜福島線が「270円」も! 福島空港キャンペーンの破壊度を検証する【橋賀秀紀のフカボリ!】

特典利用なら「UAガチャ」が狙い目

もし、ユナイテッド航空のマイレージプラスのマイルを持っているのであれば、オトク度は飛躍的に向上します。

同航空のANA国内線の片道特典航空券はどのルートを拾ってくるかわからないことから「UAガチャ」とも呼ばれますが、こうしたキャンペーンのときは威力を発揮します。ルートによっては羽田-那覇-伊丹-福島とまわってトータルのマイル数が出発21日前までの発券でトータル5,500マイル。それ以降でも6,000マイルで済みます。

「UAガチャ」を利用して、札幌/千歳〜福島〜大阪/伊丹を含む特典航空券を出すこともできます。

筆者が調べた範囲内では日によって次のようなルートも5,500マイルないし6,000マイルで発券可能でした。

女満別〜札幌/千歳〜福島〜大阪/伊丹
中標津〜札幌/千歳〜福島〜大阪/伊丹
釧路〜札幌/千歳〜福島〜大阪/伊丹
札幌/千歳〜福島〜大阪/伊丹〜松山
札幌/千歳=福島〜大阪/伊丹〜高知
大阪/伊丹〜福島〜札幌/千歳〜名古屋/中部
大阪/伊丹〜福島〜札幌/千歳〜小松

福島空港での乗り継ぎは30分ほどのケースもありますが、その場合も到着で5,000円、出発で5,000円。トータルで10,000円を獲得できます。つまり、伊丹から道東までANAで1往復するとかかるマイルが11,000マイル。その代わりに20,000円のキャッシュバック
を得られるということになります。

近畿に住んでいる人の場合、大阪/伊丹〜福島〜札幌/千歳〜名古屋/中部を利用し、陸路で名古屋/中部から戻ってくれば5,500マイルで10,000円キャッシュバックが得られます。

首都圏在住者の場合、福島空港までの移動が必要になるケースが多いと思います。おすすめなのは東北新幹線の「お先にトクだ値」を利用する方法。20日前までの予約発券が必要ですが、東京-郡山がわずか4,060円です(2021年12月15日まで)。 

2021年12月10日以降であれば、「青春18きっぷ」とのコラボも可能です。福島空港から水郡線の泉郷駅までは4キロほどなので、健脚のツーリストであれば徒歩でのアクセスも可能でしょう。

最後に気になるのは26,000席分がいつなくなってしまうのかという問題です。福島空港は、コロナ以前の10年間、年間ほぼ20万~24万人の利用客数を維持してきました。2021年11月にはコロナの影響がほぼなくなったと仮定して月約2万人が利用し
たとすると、1か月余りでキャンペーン対象の26,000席に達します。

しかし、問題なのは、果たして利用者「全員」が5,000円をもらいにカウンターに並ぶかどうかです。キャンペーンの存在を知らない人も少なくないでしょうし、知らない人がその場でそれを知ってカウンターに行くのか、あるいはうさんくさいと思うのか、そのあたりが蓋を開けてみないと皆目想定がつきません。ただし、意外にひっそりと行われ、知っている人だけがカウンターに行くというケースもありえます。その場合、このキャンペーンは意外に長生きする可能性もあります。

このキャンペーンが終わったあとには、事前に登録した上で発着便をビジネス目的で使った場合にキャッシュバックする取り組みも始める方針を明らかにしていますが、普通の旅行者がこれだけ大きな特典を得られるのは今回に限定されるのではないでしょうか。

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