北海道新幹線「札樽トンネル」、富丘工区の掘削開始へ 発生土の受入先決定で

鉄道・運輸機構は、2030年度末に札幌延伸を予定している北海道新幹線に設置される札樽トンネル富丘工区の掘削を、8月31日に開始すると発表した。

札樽トンネルは新小樽(仮称)〜札幌駅間に設置される約26.2キロのトンネルで、新小樽方面から石倉・銭函・星置・富丘・札幌の5つの工区に分かれている。今般掘削に着手する富丘工区は、新青森起点346キロ〜350.5キロ区間の4.5キロ。

同トンネルをめぐっては、掘削で発生する重金属などを含む残土の処分地を巡る問題で、一部工区の工事が大幅に遅れている。6月24日付けで札幌市と発生土受け入れに関する協定を締結したことから、富丘工区の着手が可能となった。星置工区も今秋頃に着手できる見込み。新函館北斗〜札幌駅間約212キロの事業進捗状況は、8月1日現在で用地取得率57%、土木工事着手率81%となっている。