ANAHD、ポーラと共同で「宇宙でも使える化粧品」開発へ 機内で実証実験

全日本空輸(ANA)

ANAホールディングス(ANAHD)とポーラ・オルビスホールディングスは、宇宙でも使える化粧品を共同開発する取り組み「CosmoSkin」プロジェクトを開始した。宇宙環境に近いとされる航空機内を実証実験の場として利用し、2023年の商品化を目指す。

ANAHDは、新たな収益事業の一つとして宇宙事業取り組むプロジェクトを2018年1月に立ち上げ、宇宙旅行を始めとするビジネスモデルの検討を進めている。一方のポーラ・オルビスグループも、イノベーションの活性化などのため宇宙に関する取り組みを行っている。

両社は内閣府主催の宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S-Booster 2019」を契機として、連携して国内観光振興に取り組んでおり、それが今回のプロジェクトにつながった。

プロジェクト第1弾として、宇宙でも使える化粧品の商品化を目指し、地上よりも宇宙環境に近いとされる航空機内で実証実験を行う。宇宙環境での使用を想定した製品開発を進めることで、通常の化粧品開発にも役立てる。ポーラ・オルビスホールディングスの末延則子執行役員は、コロナ禍による運動不足やストレスなど、現在の日常生活と宇宙生活では共通する課題がいくつもあると指摘したうえで、「宇宙を起点に考えることが、実は地球での生活課題解決の取り組みになる」と述べた。