国土交通省、リニア準備作業の着手を静岡県に提案

国土交通省

国土交通省は、リニア中央新幹線静岡工区についての提案を静岡県とJR東海に対して行い、静岡県に対して条件付きで準備作業を認めるよう要請した。

提案書内では、大井川の水資源や水資源を活用する市町に対して理解を示し、有識者会議で結論が得られるなど必要な手続きが行われるまで、水資源への影響などが懸念されるトンネル掘削工事に着手することは「あってはならない」としていて、JR東海を含めた関係者の共通認識であるとしている。

その上で、国土交通省は、リニアを予定通り2027年に開業させるため、前提となる国の有識者会議の議論など必要な検討・手続きと並行して、水資源への影響が軽微な範囲で、速やかにトンネル坑口などの整備をすすめるよう提案した。

静岡県は、トンネル坑口などの整備について「トンネル掘削工事の一部である」として、工事着手を認めないとしていたが、今回の国土交通省の提案は静岡県に対して大きく方針転換させ、実質的に準備工事を認めるように促す形となる。