エミレーツ航空、エアバスA380型機のうち4割の退役を検討か

エミレーツ航空(エアバスA380型機)

エミレーツ航空が、エアバスA380型機46機の退役のほか、従業員のうち約30%を解雇することを検討していることがわかった。ブルームバーグなどが伝えたもので、エミレーツ航空は同紙などへのコメントを拒否した。

エミレーツ航空はエアバスA380型機の最大の運航会社で、115機を保有。退役する機材数は保有機の40%強にあたる。引退させていく方針はすでに発表されていたものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要の減少が長期間続くことを見込み、大幅に加速させる。

ティム・クラーク会長は、中東の現地紙The Nationalのインタビューで、今後数年間は航空旅行の需要は抑制されるとして、「我々は(エアバス)A380型機や、ボーイング747型機が終わっていることを認識している」と発言し、新型コロナウイルス感染拡大後、数年間の世界的な需要に適合しているのは、ボーイング787型機やエアバスA350型機であるという見通しを示した。

エミレーツ航空はエアバスA380型機を、競合との差別化のために積極的に導入してきた。最大615人乗りで、広い機内空間を活かしたバーやシャワールームも設置している。納入待ちの機材数は8機で、2021年までに受領することを計画している。最長フライトはドバイ〜オークランド線の14,193キロ、最短フライトはドバイ〜ジェッダ線の1,700キロで、超長距離路線から短距離路線まで幅広く投入。日本へは、ドバイ〜東京/成田・大阪/関西の2路線で運航している。