櫟平ホテル運営の泉屋旅館、破産開始決定 負債総額約4.2億円、東京商工リサーチ調査

櫟平ホテル

東京商工リサーチによると、福島県二本松市の櫟平ホテルを運営する、泉屋旅館が4月24日、福島地裁から破産開始決定を受けた。

泉屋旅館は、1904年に創業。1993年4月に、約34億円かけて櫟平ホテルを新築し、1995年4月期には約12億6,000万円を売り上げた。以降は客足が伸び悩み、年間売上高は5億円台前半にまで落ち込んでいた。設備投資による多額の借入金から資金繰りに行き詰まり、2004年10月に民事再生法の適用を申請した。

その後、2005年5月から現体制での運営を開始し、2008年4月期の売上高は約5億8,100万円を計上。東日本大震災や福島第一原発事故による風評被害から、その後の年間売上高は3億円台に落ち込んでいた。インバウンドの誘客で、2019年4月期の売上高は4億3,700万円にまで回復したものの、新型コロナウイルスの感染拡大により利用客が激減していた。

負債総額は、2019年4月期決算時点で約4億1,700万円。