東京オリンピック・パラリンピック、約1年の延期を決定 IOC発表

国際オリンピック委員会(IOC)は、東京オリンピック・パラリンピックを1年程度延期することを決定したと発表した。

バッハ会長と安倍晋三首相は電話会談で、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界のアスリートたちの大会準備に大きな影響を与えていることに共通の懸念を表明し、「2020年以降、遅くとも2021年夏まで延期しなければならない」との結論に達したとした。聖火は日本に留まり、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」という名称を維持することも合意した。

IOCは声明で、「東京で開催されるオリンピックは、このような困難な時代にあっても、世界に希望の光をもたらすものであり、オリンピックの炎は、世界が現在直面しているトンネルの先にある光となる」として、中止ではなく延期することを強調した。

カナダオリンピック委員会とパラリンピック委員会は、予定通りに開催された場合には選手団を派遣しないことを表明し、大会の1年延期を要請していた。東京2020組織委員会の森会長は23日、延期を検討する考えを示すなど、延期論が広がっていた。

東京2020組織委員会は、26日から開始を予定していた聖火リレーを、延期の判断が出るまで、トーチを使ったリレーを行わず、ランタンによる巡回とする方針を示していた。聖火リレーは延期の決定を受け、中止する。

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