JAL、無人ヘリで空港間目視外飛行での貨物輸送実験を実施 国内初

日本航空(JAL)は、国内で初めてとなる、無人ヘリコプターでの空港間目視外飛行による貨物輸送実験を実施した。

2月18日には、保冷容器に医薬品を想定した模擬貨物を入れ、冷温を保ったまま上五島空港と小値賀空港の間の往復約46キロを無人ヘリコプターを輸送したほか、翌19日には、20キロの鮮魚を上五島から長崎県西海市崎戸の九州本島まで無人ヘリコプターで輸送し、長崎空港まで陸送の後、JAL便で羽田空港へ空輸の後、東京都内のレストランまで輸送する実験を行った。

使用したのは、ヤマハ発動機製の産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2」。積載重量は35キロで、時速72キロで100分間飛行できる。海上飛行は静岡県のヤマハ発動機都田事業所より衛星通信経由で遠隔操作を行い、離着陸は現地で操作した。

国内で初めてとなる、無人ヘリコプターにより空港間を目視外飛行で輸送だといい、今後の事業化の可能性を検討する。既存の航空貨物輸送と組み合わせることで、離島地域との物流ネットワークの構築や、新たな貨物需要の開拓を目指す。

輸送には、長崎県西海市・新上五島町・小値賀町、ヤマハ発動機、ながさき地域政策研究所、Aerodyne、プロダクションナップが協力した。