JAL、国内線仕様ボーイング787-8型機が初就航 東京/羽田〜大阪/伊丹線の大半に投入へ

日本航空(JAL)は10月27日、同社初となるボーイング787-8型機の国内線仕様機(機体記号:JA846J)を、東京/羽田〜大阪/伊丹線に就航させた。東京/成田〜名古屋/中部線で一時期ボーイング787型機を運航していたこともあるが、本格的に国内線へ投入するのは今回が初めてとなる。

この国内線仕様機は9月から国内線へ就航したエアバスA350-900型機と同様、「日本の伝統美」をテーマに、全クラスにAC電源とUSB電源、個人用モニターを備えた最新のキャビンプロダクトを採用した。ファーストクラスが6席、クラスJが58席、普通席が227席の計291席を配置している。

午前8時30分、初便となる東京/羽田発大阪/伊丹行きJL107便では出発に先立ち、搭乗ゲート前でセレモニーが開催され、本田俊介国内路線事業本部長は、ボーイング787型機の導入は、「騒音対策」、「日本の航空移動に新しい価値を作ること」の2つの大きな意義があると説明した。

本田国内路線事業本部長は、「伊丹では騒音でご迷惑を掛けており、騒音値を下げて負担を減らしたい。羽田〜伊丹線は1日15便飛んでいますが、最終的には11便がこの飛行機に置き換わることになります」「客室のコンセプトは2009年ぐらいから考えておりましたが、当時、電車の中でもスマホを使っている人が多く、必ずWi-Fiを使う時代が来ると。それで無料Wi-Fiを搭載したスカイネクストを導入しましたが、これはその完成形であります。リビングやオフィスでできることが機内でもできるようになればお客さまに喜ばれ、日本の経済にも価値を作ることができると考えました。テレビを見ながら、飲み物を飲みながらメールをする、その世界を実現したのがこの飛行機であり、到着前にあと1時間乗っていたいと感じて頂けたら我々の努力も報われます」と話した。

続いて同便の根本直美機長が登壇。「787は2012年に就航して以来、国際線で翼を磨いて参りました。7年の経験を積み、万全の態勢で就航できるよう務めております」と挨拶した。

初便は276名の乗客を乗せて出発。飛行時間が短く機内で乗客が持参したログブックへの記載には対応できないため、予定された飛行データの記されたシールが記念品の一つとして配布された。

JALは同機を4機導入予定で、当初は東京/羽田〜大阪/伊丹線に1日3往復投入し、12月20日からは東京/羽田〜福岡線への投入も予定している。