ANAHD、アバター本格展開へ 綾瀬はるかさんが操作体験

ANAアバター

ANAホールディングス(ANAHD)は、遠隔操作ロボットによる瞬間移動技術「ANAアバター」を提供するためのプラットフォームとなる「avatar-in」をローンチし、2020年4月のサービス化を目指すと発表した。

ANAHDのアバター事業は、2018〜2022年度中期経営計画において、内閣府が提唱する未来社会のコンセプト「Society5.0」の実現に向けた取り組みのひとつ。仮想現実(VR)、ロボティクス、センサー、触覚技術(ハプティクス)等の最先端テクノロジーを用い、遠隔地のアバターロボットを操作することで、あたかもそこに自分自身が存在しているかのようにコミュニケーションや作業を行う「瞬間移動」の実現を目指す。

10月15日に開幕した情報技術(IT)の見本市「CEATEC 2019」で基調講演を行なったANAHDの片野坂真哉代表取締役社長は、「アバターの進化」をこう見通す。

「2025年までに、介護士と同じ動きをするアバターが誕生する。2030年までにはレスキュー隊と同じ動きができるようになる」

さらに、2040年までには脳からの指示でアバターを操作できるようになり、2050年には五感を通じて全く同じ体験ができるようになるという。

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講演の後半では、片野坂社長が普及型コミュニケーションアバター「newme」を発表した。10.1インチディスプレイに操作者の顔を映し出し、遠隔操作により時速2.9キロでの移動が可能。アプリやWEBサイトからアバターイン(ログイン)することで操作でき、自宅にいながら買い物を楽しんだりすることができる。アバターの社会インフラ化を実現するため、まずは2020年東京大会までに1,000体の普及を目指す。

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発表の場には女優の綾瀬はるかさんが登場し、片野坂社長の説明を受けながら「newme」の操作を体験した。さらに、片野坂社長はウェアラブルアバター「Fusion」を装着し、遠隔操作で綾瀬さんからぬいぐるみを受け取る動作を披露した。

片野坂社長は、「今はまだアバター社会の始まりでしかない。インターネットが世界中に普及して我々の生活を変えたように、これからはアバター社会がやってくる」と本格展開に自信を見せた。

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▲「newme」を紹介する綾瀬さん

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▲「newme」を紹介する片野坂社長

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▲「newme」はタブレット端末で操作可能

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▲ウェアラブルアバターを装着して登場した片野坂社長

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▲ウェアラブルアバターはステージ脇で客室乗務員が操作

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