ANAとロールス・ロイス、ボーイング787型機のエンジン不具合で緊密に連携

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全日本空輸(ANA)は、ボーイング787型機のロールス・ロイス製「Trent1000」エンジンの不具合で、ロールス・ロイスと緊密に協力して対処することを明らかにした。

左右にあるエンジン内の中圧タービンブレードの表面に、大気中の化学成分に起因する硫化腐食が発生し、疲労亀裂が進行することで不具合が発生することがわかっている。国際線機材は大気中の化学成分が多い環境を飛行し、高出力が必要であるため亀裂が生じやすく、計画的にエンジン交換を行っていた。国内線機材は大気中の化学成分が少ない環境を提出力で飛行するため、計画的なエンジン交換の対象とはしていなかった。8月20日に国内線機材でも同様の不具合が発生したことから交換作業を行ったため、一時的に欠航便が発生した。

改良型は2017年始めにも導入される計画。ロールス・ロイスのエリック・シュルツ民間航空部門社長は、「ANAと乗客に生じた混乱は、我々にとって大きな関心事。可能な限り迅速に正常な状態に戻すよう、協力している」とコメントした。シュルツ社長はANAの幹部と9月7日に面会している。

ANAは予備機などを活用することで、9月末までエンジン交換に伴う欠航便は発生しないと発表している。

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