JALグループ、機材更新に1910億円投じる 2016年度計画

JALグループ

グループ航空会社の「中期経営計画ローリングプラン2016」を発表したJAL © Toshio Tajiri/Flight Liner=14年12月

 日本航空(JAL)をはじめとするJALグループは、「2012~2016年度 JALグループ中期経営計画」の最終年度にあたる2016年度の「中期経営計画ローリングプラン 2016」で、同年度の航空機投資は見込み額で合計1,910億円になると発表しました。
 今後もJALグループでは機材更新を進め、2016年度はボーイング787型機を7機受領し、同年度末時点での787の導入機数は合計33機となる見込みです。グループ航空会社のジェイ・エア(JAR)はエンブラエルE190機材の初号機、琉球エアーコミューター(RAC)はATR42機材の初号機をそれぞれ受領する予定です。
 これにより、2016年度末時点のJALグループ総保有機数は、国際線85機、国内線145機、計230機となり、2016年度における航空機投資額は合計1,910億円となる見込みです。
 客室改修も継続し、国際線機材は客室仕様を一新した「JAL SKY SUITE(スカイスイート)」仕様の777-200ER機材を導入し、国内線機材については「JAL SKY NEXT(スカイネクスト)」への改修を完了させ、全77機が揃う予定です。
 スカイネクスト改修対象機材は777-200が12機、777-300が4機、767-300と767-300ERが20機、737-800が41機(2014年5月発表時点)。JAL国内線機材のうち9割以上の機材をスカイネクストに全面刷新します。また、グループ航空会社の機材についても、新たな客室仕様の導入を進めると説明しています。
JALスカイスイート787-9

2015年7月から運航が始まった新客室仕様のJALスカイスイート787-9型機 © Toshio Tajiri/Flight Liner=15年6月

 2015度、JALグループは787-9初号機をはじめとする787を6機受領し、787の導入機数は合計26機となる見通しです。これに併せて、経年化した777、767の退役を順次進めてきました。また、日本トランスオーシャン航空(JTA)は737-800初号機、琉球エアーコミューターは貨物室拡張型のDHC8-Q400CC初号機をそれぞれ受領しました。
 なお、JALおよびジェイ・エアとの運送共同引受に北海道エアシステム(NTH)を加えるため、2016年度下期以降、北海道エアシステムの便名は現行の「HC」が「JL」となり、利便性の向上を図ります。
 JALグループは2016年度の収支・財務計画について、営業収入1兆3430億円(2015年度見通し1兆3370億円)、営業利益2010億円(同2,040億円)、営業利益率15.0%(同15.3%)の増収減益、自己資本比率は58.4%(同53.0%)、ユニットコストは総費用ベース12.2円、燃油費を除くと9.8円を計画しています。