エミレーツ・グループ、純利益過去最高レベルに 上半期決算

 エミレーツ航空(UAE)は2015年度上半期(2015年4月1日~2015年9月30日)の決算を発表しました。グループ全体の売上高は、461億AEDディルハム(126億米ドル)で、主要通貨に対する米ドル高による影響により、前年同期と比べると2.3%減少しました。一方、純利益は前年同期比65%増の37億AEDディルハム(10億米ドル)で、過去最高レベルを記録。現金残高は9月末時点で148億AEDディルハム(40億米ドル)となっています。

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エミレーツ航空、グループ全体の上半期決算を発表 資料提供:エミレーツ航空

 エミレーツ航空の上半期売上高(その他運営収入含む)は423億AEDディルハム(115億米ドル)で、前年同期の442億AEDディルハム(120億米ドル)と比較して4%減少。

 エミレーツ航空によると、これは不利な通貨環境(主な通貨に対して米ドル高)と、燃料費の下落に伴うコスト削減分をお客様に還元したことによる平均運賃の低下によるものと説明しています。

 純利益は31億AEDディルハム(8億4,900万米ドル)で、前年同期比65%増でした。これは燃料費の下落だけでなく、現在も続く地域紛争や各地における景気停滞、競争の激化といった外的要因があったにも関わらず、エミレーツ航空が大幅な輸送能力拡大に合わせて搭乗者数も増やすことができたことを示しています。

 有効座席キロ(ASKM)で見た輸送座席数は16%増、輸送旅客数は有償旅客キロ数(RPKM)で11%増加。旅客搭乗率は前年同期の81.5%に対して78.3%と、わずかに減少しました。2015年4月1日から9月30日の旅客数は2,570万人で、前年同期比10%増となっています。

 機材について、エミレーツ航空は上半期期間中、エアバスA380を8機、ボーイング777を5機、計13機のワイドボディ機を受領。一方、4機は退役させたため、保有機材は9機増加しました。今年度末の2016年3月31日までに、16機を新たに受領する予定です。

 上半期期間中はネットワークも拡大させ、新たにバリ、ムルターン、オーランド、マシュハド、計4都市への運航を開始しました。さらに、11月3日にボローニャ線を就航し、現在の就航地は80か国149都市に広がっています。2016年2月1日にはパナマシティ線を就航予定です。