ANAホールディングス、平成28年3月期第1四半期の経常利益は159億円

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ANAホールディングスは7月29日、平成28年3月期第1四半期の決算を発表した。

売上高は4138億円(前年同期3868億円)、営業利益は167億円(同3億円)、経常利益159億円(同マイナス25億円)となった。

国内線では、北陸新幹線の開業などの競争環境の変化により、旅客数は前年同期を下回ったものの、収入は上回った。また、伊丹空港の「低騒音機枠」を活用し大阪/伊丹〜函館線を再開したほか、東京/羽田〜富山・小松線の機材小型化で需給適合を推進。運賃の見直しで需要喚起に務めた。また、プレミアムクラスで提供する温かい食事の提供路線を拡大し、競争力を強化した。これにより、国内線旅客収入は39億円の増収(前年同期比2.7%増)となった。

国際線では、6月より東京/成田〜ヒューストン線を新規開設したほか、東京/成田〜シンガポール線を増便。北米とアジア間の乗り継ぎの利便性強化を図った。また、新機材のボーイング787−9型機を国際線にも投入。ニュースやスポーツ番組をリアルタイムで視聴できる「SKY LIVE TV」サービスを開始した。これにより、国際線旅客収入は100億円の増収(同9.2%増)となった。

貨物収入は天候不良や円安などで需要が伸び悩み、国内線、国際線ともに収入は前年同期を下回った。マイレージ附帯収入やバニラ・エアの収入、整備受託収入は467億円(同22.1%増)。地上支援業務などの航空関連事業は売上高は増えたものの費用が増加したことから営業利益は19億円(同30.8%減)となった。また、旅行事業では中東呼吸器症候群(MERS)やヨーロッパでのテロの影響で売上高は前期を下回る363億円(同1.1%減)となったものの、営業利益は5億円(同28.6%減)となった。

現時点で、4月30日に発表した平成28年3月期の連結業績見通しは据え置く。

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