純利益21.6倍増加 ソラシドエア決算、8期連続黒字達成

ソラシドエア

2015年3月期の決算を発表したソラシドエア © Toshio Tajiri/Flight Liner=15年3月

 ソラシドエア(SNJ)は2015年3月期の決算を取りまとめました。

 売上高は前事業年度比1.9%増で過去最高の356億2400万円、営業費用は同3.5%増の345億4700万円、営業利益は同31.3%減の10億7600万円で営業利益率は3.0%、経常利益は同18.3%増の15億9800万円。1座席を1キロメートル運ぶ際の費用を示すユニットコストは前期よりも0.1円減少し、8.50円。

 純利益は前事業年度の7100万円と比べると約21.6倍増加の15億3600万円で、8期連続の黒字を達成しました。配当は1株あたり500円になる見込みです。

 機材面では、燃費改善や運航品質、機内環境の更なる向上を目的として新造機のボーイング737-800型機を3機導入。一方、昨年9月まで使用していたボーイング737-400型機は全機退役しました。退役機は機体番号「JA737B」と「JA392K」の737-400。

ソラシドエア,737-400

2014年9月に退役したソラシドエアのボーイング737-400型機 © Toshio Tajiri/Flight Liner=14年9月

 ソラシドエアの737-400は同社の前身である旧スカイネットアジア航空時代から活躍してきた単通路機で、これまで通算12機を導入。2010年7月から2012年4月までは最大10機体制で運航。

 「ソラシドエア」の新ブランドスタートとともに、燃費性能の良い737-800の導入を進めてきたことで、段階的に737-400を退役させてきました。これによりソラシドエアは機材更新が完了し、5月現在で12機の737-800を使用しています。

 運航実績は、台風による215便の大量欠航もあり、結果的に317便(前事業年度比51.7%増)の欠航が発生。結果、就航率は98.6%(前事業年度 99.1%)となりました。定時出発率は羽田空港と那覇空港における混雑の影響もあり、88.8%(同90.5%)と前事業年度を下回りました。

 2014年4月から2015年3月までの期間中、有償座席利用率が最も高かったのは羽田-熊本線。同路線の利用率は74.0%と、ソラシドエア全路線の中で唯一の70%台です(3月末に開設した那覇発着の中部線と石垣線除く)。全路線の利用率は前事業年度比1.5%減の63.6%でした。

 ソラシドエアは2016年3月期の業績見通しについて、売上高372億円、営業利益16億円、利益率4.4%、経常利益15億円、純利益9億円を見込んでいます。