”4大陸の全人口が引っ越す規模”春節の中国人は日本で何買った? 魔法瓶や炊飯器を越えたアイテムとは

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ホットリンクと普千(上海)商務諮訊有限公司は、中国のソーシャルネットワーキングサイト(SNS)新浪微博(シナウェイボー)の反響を分析し、春節期間中に訪日中国人が日本で買ったモノについて分析を行い、発表した。

春節期間中には、中国国内外で1日平均7000万人、旧正月期間の人々の移動を意味する「春運」期間中の移動人口は延べ28億人で過去最高を記録した。これは、欧米4大大陸の全人口が全て引っ越す規模に相当する。また、流通や飲食にでの消費額も凄まじく、6,780億元(約12兆8,820億円)に達した。

一方で、来日した中国人は45万人で、消費額は約60億元(約1,140億円)に相当。中国人が日本に押し寄せて大量に買い物するいわゆる「爆買い」現象は、中国のメディアやソーシャルメディアでも例年にないほど注目を集めた。

訪日中国人が日本で購入したモノの中で圧倒的多数を占めたのは「医薬品」。安全安心で値段も安く、中国国内と比べると種類も豊富という点や、かさばらず持ち帰りやすい点も人気の理由。「イブクイック」「アンメルツ」「サロンパス」などは”神薬12選”として、中国でも紹介されている。中には、”ドラッグストアごと買い占めたい””頭痛薬を20箱購入した”というSNSへの書き込みも見られた。

2位は「化粧品」で、種類の多さや値段の安さからも、お土産として人気。メイクアップ系とスキンケア系では、個人の好みが分かれにくいスキンケア系の化粧品の人気が高いとみられる。

3位には「温水洗浄便座」がランクイン。中国でも購入できるものの、”日本製品のほうが品質が良い”ということや、値段が高いことが日本での購入が多い理由としている。“温水洗浄便座を設置すると家の格が上がる”、“お年寄りが座る便座は温かいほうが良い”等、心理的なニーズと物理的なニーズの双方を満足させることができる優れた日本の製品として、最近になり評価が急上昇しているという。

以下、定番となった「炊飯器」や「紙おむつ」「魔法瓶」「アニメグッズ」「デジタル製品」などが占めているものの、富裕層が資産として「工芸品」「貴金属」「絵画」などを購入する姿も目立った。

”待ちきれなくてホテルで炊いた、日本の炊飯器、日本の米、日本の水、別次元の美味!””魔法瓶買ってからスタバでコーヒー買わなくなった、保温力がすごい。””消しゴムいい香り、ノートも可愛らしい、ペン書きやすい、休み明けの学校は日本の文房具でそろえるよ。””これだけ円安だと貴金属も絵画も買い放題、時間が無い、もっとお店回りたい。”という満足気な意見が多数で、春節の訪日旅行に満足した様子が伺える。

調査では、「高い品質とサービス、安心できる買い物環境、手頃な価格を実現している日本は、中国人からすればこの世の天国と言っても過言ではない場所となりつつある。訪日中国人に対応するための様々なサービスの整備が進んでいることも、日本人気の高まりを後押ししているので、今後も「爆買い」の勢いはしばらく収まることはないと思われる。」としている。