ボーイング737 MAXに派生系新シリーズが登場

ボーイング737 MAX 200

ボーイングが発表した737 MAX 8型機をベースとする737 MAX 200型機イメージ 資料提供:Boeing

 ボーイングはこのほど、欧州のLCC(格安航空会社)であるライアンエア(RYR)から100機の発注コミットメントを受け、737 MAX新シリーズのローンチを決定したと発表しました。

 新たに737 MAXファミリーに加わるのは737 MAX 8をベースとした737 MAX 200。胴体中央に乗降ドアを取り付けるにより座席数は最大200席まで増加することが可能となり、9月時点で座席当たりの燃料効率性は最高の運航効率性を有する単通路機と比べると20%向上します。

 LCC市場は急速に拡張しており、ボーイングの737 MAX 200はこの需要に応えるために開発を決定。2033年までには単通路機市場の35%を占めると予測されており、737 MAX 200は座席数を最大11席増加して航空会社にさらなる収益向上機会を提供するほか、運航コストも737 MAX 8比で最大5%削減します。ボーイングによると、同機の胴体サイズはエアバスA320neoよりも2.2メートル長く、客室内はより広くなるという。

 737 MAXファミリーの機内は787型機にも取り入れているボーイング・スカイ・インテリアを採用しており、ライアンエアーが発注した737 MAX 200も同様です。

 ライアンエアーはアイルランドに本社を置くヨーロッパでは代表的なLCC。300機以上の737-800型機で69空港から30ヶ国186都市向けに毎日1,600便以上を運航しており、現在ではヨーロッパ最大のボーイング機運航会社。今回の発注により現在の300機を超える保有機数が2024年までには520機となる見込みで、パイロットなどの乗務員や整備士など、約3,000名の雇用機会をヨーロッパ市場に提供します。

 なお、737 MAXファミリーは9月現在で46社の航空会社から2,239機を受注しています。

ライアンエア,ボーイング737 MAX 200

ライアンエア向けのボーイング737 MAX 200型機イメージ 資料提供:Boeing