「横田、厚木の話もしていくと思う。羽田ハブ化も。」 エアアジア・ジャパン、小田切義憲社長単独ロングインタビュー(4)

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7月1日に、日本での第二幕のスタートを宣言した、エアアジア・ジャパン。昨年10月に、日本国内線の空から消えた”赤い翼”は、楽天という強力なスポンサーとともに、日本に舞い戻ってきた。

同社の小田切義憲(おだぎり・よしのり)代表取締役社長に、同社の課題と今後について聞いた。((3)から続く

ー発表会見でも言及があった、羽田空港発着枠の確保についてはどう考えているか。

2020年に向けて、具体的には国土交通省航空局の検討小員会で議論が進んでいる。その経過を見つつ、乗り入れに関する必要な準備対応を図りたい。

ー羽田空港の発着枠を得られた場合、国内線、国際線のどちらを飛ばすのか。

両方やりたいと思っている。

ー仮に羽田空港の発着枠を確保できたとしても、数は限られると思いますが、A320よりも、限られた発着枠を最大限活用できるエアバスA330型機というのも選択肢としてはありうるのか。

まずは、お客様のメリット考えたい。幹線に就航する場合は、A330にすべきということだと思うが、大手が運航して利益を出せていない路線でも、LCCがA320で運航すれば、幹線より利益を出せる場合がある。

ー羽田は第2ハブになるということか。

第2ハブか第3ハブかはわからないですが、ハブとなれば、利用者の最も多い空港なので、より多くのお客様にLCCのメリットを享受いただける。

ー茨城空港についても会見で言及があった。一時あったハブ計画は既に消えたと思いますが、足りないと思う点、逆に使いたいと思う点があれば、それはどこにあるのか。

茨城空港に限らず、就航を要望いただける空港は、幅広く検討していく。

ー首都圏は大きな需要があると思う。羽田空港の発着枠が取れなければ、成田空港、茨城空港への乗り入れというものも選択肢に上がるということか。

羽田の発着枠が取れなかったら、当然代案を考えることになる。成田または茨城ということになると思う。就航地として、可能性としては成田も考えると思う。

ただ、もう一つ、その時に同時に考えているのは、別の東京エリアの空港をあけてくれという話をするかもしれない。

ー別の東京エリアの空港というと。

具体的には、横田や厚木のような軍民共用空港となる。

厚木はより厳しいと思うけれども、よく言われるように、横田を民間にも一部枠をあけてもらえませんかという話はしていくと思う。周辺地域の皆さまにも使い勝手の良い路線が展開されていけば空港の価値も変わっていくものと考えている。((5)に続く