ボーイング、787-9初号機デリバリー最終準備へ

ニュージーランド航空,787-9

ニュージーランド航空(ANZ)向けのボーイング787-9初号機 資料提供:Boeing

 ボーイングはこのほど、アメリカ連邦航空局(FAA)および欧州航空安全局(EASA)より787-9ドリームライナーの変更型式証明を取得しました。これにより、787-9はローンチカスタマーであるニュージーランド航空(ANZ)への初号機デリバリーに向けた最終準備に入ります。

 ボーイングの787-9プログラムは、これまでに5機のテスト機を使用して1,500時間以上のフライトテストを実施したほか、地上や研究所での様々なテストを繰り返してきました。この変更型式証明の取得は、787-9が航空法に則った全ての適用基準に適合しており、安全かつ信頼性の高い機体であることをFAAとEASAが承認したものです。

 変更型式証明の取得と同時にFAAからは787-9の生産システムが設計通りに製造出来ることを承認する変更製造証明も取得。EASAもこの結果を容認します。なお、FAAとEASAは双方の検査結果を容認することを通例としています。

 787-9は現在運航中の787-8よりも全長が約6メートル長く、最大座席数は787-8比で40席ほど多い290席の搭載が可能。低燃費の優れた燃費性能が特長で、航続距離もさらに伸び14,800~15,750kmに向上します。

 これまでの787-9の受注数は26社からの413機。今夏にも全日空(ANA)が787-9初号機を受領する見込みで、787型機全機の受注数の約40%を占めます。