ピーチ、事業計画変更(計画減便)発表会見 質疑応答一問一答(前編)

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ピーチが、2014年4月24日午後2時30分から国土交通省で開いた、事業計画変更に関する記者会見の一問一答を、3回にわけて全文掲載します。

会見には、井上慎一社長、森健明オペレーション本部長、遠藤哲総合企画部長の3名が出席した。


航空局に報告をしていると思うのですが、航空局から通達とか何らかの通知はあったのか。

国土交通省への手続きといたしましては、特に指示を受けてということではございませんが、事業計画に関する変更の認可申請を、本日14時半前に実施いたした。元々予定していた事業計画に対しまして、便数を減らすという計画の変更でございますですので、航空法に基づいた事業計画の変更認可申請を本日午後にいたした。

ー今回の欠航で既に448便、10月までに2,088便あるとのいうことなんですが、期間中全体の便数の何%にあたるのか。

影響便数と元々の計画との比率ですが、5月、6月の2ヶ月間に元々計画していた便数は4,026便となる。それに対しまして、448便の減便を確定いたした。計画比の減便率は11.1%となる。

7月以降10月までも含めました、2,088便の減便確定+減便の可能性のある便いたしまして、当初の計画便数は12,886便でございる。計画比に対しての、減便、減便予定便数の比率は16.2%に相当いたします。

ー対象便で販売しているチケットの対象者は何人なのか。

当社の場合は大手さんと少し販売方法が異なりまして、予約をしてすぐに支払い決済手続きをセットで行っていただく形になっていますので、そういう意味で申し上げますと、影響旅客数は、5月、6月の2ヶ月間の448便に対しての現時点の予約済み旅客数は16,393名になる。それに、7月〜10月までの4か月間、減便の可能性のある便にご予約いただいているお客様の合計は9,782名でございる。5月〜10月までを合計いたしますと、26,175名になる。

ーなぜ今日になったのか。ANAの新制服の発表会があって、なぜ今日なのかなと。かなり唐突だったのですが、今日の理由というのは。

他社さんの事情は承知していないのですが、私ども機長の数が足りないということが発覚した後、極力早く、お客様への影響を最小限に食い止めたいということで鋭意進めていまして、昨日減便の決定を致し、本日当局に申請申し上げ、現在に至ったということでございる。

ー予約客や販売について、いつから是正措置を取られているんですか。販売を止めたとか、利用者への対応はいつからなさっているのですか。

減便をせざるを得なくなる可能性を確認いたしましたのは先週からですが、内容を調整いたしまして、昨夜、今般の発表させていただく内容を確定いたした。先週、4月16日の段階でその検討を着手いたしまして、その段階以降、減便をせざるを得なくなる可能性がある便については、6月末までの分に関しましては、現時点で既に便の受け付けを止めた状態にしております。

ー4月16日から受け付けを取りやめていたのですか?

対象を検討していた便については、ご迷惑をこれ以上拡大しないという観点から、まだ確定をしていたわけではございませんが、受付の停止を一部の便で行っておりました。

ーそれはどういう名目で、予約受け付けをできないような操作をホームページでなさったのか。理由はどういう形で。

運航便の変更の可能性があるので、一時受け付けを停止すると言う形で、お問い合わせがあった分はご説明をさせていただいております。

ー4月16日の段階では、国交省へのすりあわせはなさってなかったのか。

まだ、その段階では行っておりません。

ー今日初めて

ご相談は今週に入りましてから、このような状況になっていると言う事で開始をしておりますが、最終的に内容を確定いたしましたのは、昨日(4月23日)の時点でございる。

ー国内線、国際線両方ということ。

はい、両方が対象に含まれております。

ー機長の数のお話ですが、要するに何人の機長さんで運航する予定だったが、何人しかできなかったのか。

機長の数は計画値と実績値のところですが、少し数値をゆっくりお話いたします。

先ほどお話いたしましたとおり、現在、私どもの会社には機長が52名おります。実は、在籍人数で言えば、予定値とあまり大きく変わっておりません。願わくば、もう少し新規の機長がいれば余裕ができたなぁと思うのですが、52名いれば、ここからさらに病欠者が3名くらいでて、退職が数名でても4月から当面のところは大丈夫だと思っていた。

ただ、10月末まで、新しく導入する2機を使って増便するものですから、今の数では足りません。どれくらい見込んでいたかというと、10月末の今回の販売済みの夏期スケジュール終了時点までには、今現在、計画値と実績値が同じ52名の機長に対して、62名の機長がいなければ運航は厳しだろうなぁと思っている。したがって、10名は増える必要があったいうことでございる。

ところが、足元を見てみますと、52名の機長がいるものの、病欠の方が8名がいるということは、実際に飛べる機長は44名しかおりません。4月に入って44名になったわけですけれども、実は機長の乗務のやり方というのはいろいろ制限がありまして、どんなに飛びたくても飛べない制限があります。

例えば、1月単位とか、3ヶ月単位とか、1年単位。例えば、3ヶ月単位で制限を見たときに、今回、4月で一時的に機長が減っているわけですから、この減りを、今月4月にある程度少したくさん飛んでもらったとしてなんとか4月が乗りきれても、その分、3ヶ月で制限されている値からすれば、5月、6月が厳しくなるというわけとなる。

今現在、想定を5名病欠者が上回っているところをどうやって穴埋めするかということで、当て込んでいる新規採用者がおります。本当は52名の計画値に対して、10月末までには62名純粋増。

新規採用者につきましては、新規採用で6名程度は既に確定しております。新しい6名が、新しい機長として5月以降乗務するだろう。加えて、副操縦士の機長昇格が何名かおります。今のところ5名予定をしている。合計11名の、新規採用者が、あるいは内部昇格者の新しい機長がこの期間中に生まれるのは見込んでおります。

ところが、一定の退職率というのをみなければいけませんから、大体3名見ているのですけれども、11名増えて、仮に3名がこの期間中に退職したとすると、10月末段階で純粋増は8名になる。

この8名がそのまま10名必要だから、10名取らないといけないんだけれども、8名増えるかというと、病欠者が8名おります。これからもしかすると病欠が出るかもしれません。出なければいいのですが、事業計画ですから、ある程度確定値で進めなけばならいないといった時に、新たに3名病欠者が出るかもしれないという想定を置くと、11名新しく機長になって、3名退職して、3名病気になると残りは5名ということになる。元々10名増やさないければ、この期間中の運航ができないところ、今見込めるのは5名。5名という数字は、想定を上回ってしまっている病欠者の数とほぼイコールに当たるわけとなる。この5名が、本来、想定内の病欠に、準備できていれば事業計画が達成できたんですけれども、今後の確実に見込まれる採用数だとか、内部昇格者に、安全係数と言いますか、病欠を差っ引いた時の残った機長数5名では、なかな既に販売を開始しているすべての便の運航は厳しいだろうと、4月中に判明したと。

これは、計画値と足元の実績値ですので、変動予測としては、もしかしたらさらに病欠がでるかもしれないだとか、退職が出るかもしれない。逆に退職がないかもしれない、あるいは病欠が出ないかもしれない、新規に新しい機長が採用されるかもしれないといった部分については、多分7月以降に反映できてくるのだろうと思う。ただ、あまりギリギリまでそういった状況を待って、お客様にご案内するということは、7〜8月は繁忙期間ということで、これから多くのお客様が予約を入れることになる。予約が入った段階で飛べませんとのことでは、航空会社の使命が達成できないというところから、7月〜10月の分は変動要素があるものの、今のまま行くと多分運航できないだろうと思われる便は、減便が予想される便、想定される便いう形で、全てお示ししているということでございる。

中編に続く

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