たった1機の”親子イルカ”「みぞか号」を乗り倒す旅 天草エアライン「パラダイス運賃」搭乗レポート(その3)

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その2から続く

2レグ目は、折り返しの福岡〜天草線。

1レグ目に到着したときにはターミナルに機首を向けて止まっていたのに、到着から出発までのわずか25分、乗客の乗り降りの時間を含めると10分もないであろう時間で、180度反対にUターンしていた。機内清掃や出発準備も素早く行われているのだろう。

多くの大型機の間をスルスルっと縫うように滑走路へ進み、割り込むように滑走路の途中から離陸した”親子イルカ”は、真っ白な雪に包まれた雲仙普賢岳を右手に見ながら天草に向かう。高度が低いため、右側の窓から間近で眺めることができる雲仙は絶景だ。

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天草空港に到着後には、到着ロビーからカウンターに進み、3〜6レグ目の天草〜熊本〜大阪/伊丹〜熊本〜天草間の4枚の搭乗券を受け取る。もちろん、座席の指定をすることも可能だ。

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”親子イルカ”のちょっと変わったシートである、向かい合わせのシートを一度は体験してみるというのもいいだろう。1C・1Dの2席は、機体の後方を向いている座席で、2C・2Dの座席と向かい合わせになる。3〜4人のグループ旅行なら真っ先に指定しても良い座席かもしれない。ちなみに、ちょうどCAと横並びになる座席なので、CA気分も味わえる。

3レグ目の天草〜熊本間は約20分のフライト。ベルト着用のサインは消えないものの、ほんの数分だけ、電子機器の使用が許可される。フライト時間が短いため、福岡線よりもさらに低い高度を飛ぶ。絶景を見逃さないようにしたい。

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熊本空港に到着するのは、午前10時半頃。そろそろおやつを買い求めるというのも良い。

飛行機に乗りっぱなし、そして空港はただの経由地とはいえ、美味しい名物をできるだけ食したい。熊本空港では、馬肉コロッケのサンドウィッチと蒸している温かいいきなり団子がおすすめ。いきなり団子は100円とリーズナブルだ。

熊本〜大阪/伊丹間は1時間20分のフライトなので、充分食事を満喫することができる。

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4レグ目は、天草エアラインの最長路線の熊本〜大阪/伊丹線。熊本経由ということで、熊本から乗る人、天草から乗っている人の両方で混雑する。

水平飛行になると、紙パックのオレンジジュース「みかんちゃん」と、天草銘菓の「四郎の初恋」が配られる。国内線で機内食や茶菓子のサービスがなくなった今、新鮮に感じられるのは筆者だけではないはずだ。

季節によって配布されるものは異なるとのことで、ポンカンが配布されている時期もあるとか。機内がさわやかなみかんの匂いに包まれるフライト。想像するだけで楽しくなる。

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熊本〜大阪/伊丹線では、天草エアライングッズの機内販売も行われている。その他の路線では飛行時間が短過ぎるので行われていないが、天草エアラインのグッズは天草空港でも購入が可能だ。

大阪の街並みを眼下に見下ろしながら、伊丹空港に着陸。

伊丹空港では、35分とちょっと長めの休憩。売店で空弁を購入して機内で食べるのも良し、ちょっと歩いてカレーショップに行くのも良いだろう。

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5レグ目は、大阪/伊丹〜熊本線。九州新幹線が開通した現在でも、空路で熊本に向かうという人も多いようで、ビジネスマンの利用者もちらほら見受けられる。

おすすめなのは、左側の窓側(A席)。晴れていれば、神戸空港や明石海峡大橋、瀬戸内海を望むことができる。片時もカメラを手放すことができない。

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もちろん、伊丹空港発のこの便でも、みかんちゃんと「四郎の初恋」が配られる。さらに、「天草サブレ」のおまけつきだ。

さらに、キャンディのサービス、天草エアライングッズの販売と、わずか1時間25分の飛行時間の中で、CAはテキパキと仕事を進める。

8レグの場合、天草エアライングッズを購入するなら、出発前か途中の天草空港での乗り継ぎの間がおすすめ。天草空港には無料のコインロッカーがあるので、カメラや財布以外の荷物は預けておくのがいい。8レグ目で福岡に向かう際には忘れないように気をつけよう。

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”親子イルカ”のモデルプレーンのほか、天草エアライン職員の手書きおみくじ付きのくまモンステッカーなどのグッズが手頃な価格で購入できる。「パラダイス山元の飛行機の乗り方」のパラダイス山元さんサイン入り本は、天草空港限定発売なので忘れずにできるだけ早いうちに購入して、機内で読もう。もしかしたら、パラダイス山元さんが乗り合わせているかもしれない。

つづく

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