ロシアで空前の旅行ブーム、消費力高いロシア人を取り込もうとホテル産業は対応急ぐ

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Hotels.comは、2013年11月26日、「ロシア人国外旅行動向」を発表した。ロシアでは、中間層の成長と増大する消費力が旅行産業を後押しし、空前の旅行ブームが到来している。

世界のホテル経営者のうち49%が、2012年にロシアからの宿泊客が増加し、うち54%はロシア人による予約が10%以上増加したと回答している。

ロシアは現在、支出額ベースでは世界で2番目に成長が速い旅行市場になっており、2012年には前年に比べて32%、2005年に比べて2倍以上増加している。人数ベースで見ると、2006年には770万人だったロシアからの観光客は、2012年には3570万人に増加。2017年までに年平均で7.5%の成長が予測されている。

しかしながら、ロシアの人口は1億4000万人以上にのぼり、中間層は1億400万人となっており、2020年までには総人口の86%になると見られている。国外旅行市場としても、まだ手をつけられていない部分も多く、休日の取り方の違いや、新しい観光地開発の余地もあるため、世界の観光に変化を与える可能性のある有望な市場との認識も大きい。

Hotels.comブランドのヨハン・スヴァンストローム社長は「彗星のように急成長を見せるロシアの国外旅行市場は、世界中のホテル経営者に大歓迎されている。ロシア人は世界のどこでもホテル滞在に最高額の支出をためらわない客層が多い。ロシア中間層旅行客の拡大と消費力が成長の背景にある鍵となっている。」と語っている。

調査対象のホテル経営者の43%も、ロシア人は旅行により多額の費用を消費すると回答している。さらに外国語能力の改善によって、より自信を持つことができ、他人に頼る必要がなくなってきているといわれており、53%が自分でホテルのオンライン予約を行い、従来のように旅行会社を利用するのは32%程度となっている。

Hotels.comが調査した対象のホテル経営者の92%が、今後3年間にロシア人観光客数の増加を予測し、多数がより温かいおもてなしを考えている。ホテル経営者の32%が既にロシア語テレビチャンネルを導入、23%がロシア語を話せるスタッフの採用を検討し、12%が実際に採用した。

ロシア人客がホテル滞在中によりリラックスできるよう、ホテル経営者の15%が歓迎の資料をロシア語への翻訳を検討。20%は既に実施しているほか、11%はロシア料理の提供も計画している。

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