アシアナ航空、サンフランシスコで着陸失敗・炎上し2名死亡 事故報道まとめ

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アシアナ航空は、日本時間午前3時30分頃、ソウル/仁川発サンフランシスコ行き、OZ214便(ボーイング777-200ER型機、機体番号:HL7742)が、サンフランシスコでの着陸に失敗し、炎上した。

乗客は291名、乗員は16名

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アシアナ航空の発表によると、乗客は291名(ビジネスクラス19名、エコノミークラス272名)と、乗員16名。乗客は、中国籍141名、アメリカ籍61名、韓国籍77名、日本籍1名とその他。

中国人とみられる乗客2名が機体の外から発見、死亡が確認された。アシアナ航空の発表を共同通信が伝えたところによると、いずれも10代とのこと。

重傷49名、軽傷132名とみられている。NBCによると、死亡した乗客2名はいずれも女性。搭乗者全員の安否が確認されたとしています

多数の乗客は、事故から火災までの間に脱出ができたことから、軽傷で済んだ模様だ。

中央日報によると、損傷が激しい機体後部には、上海からソウル経由でサンフランシスコに向かっていた団体客が搭乗していた模様。

着陸の状況

アシアナ機は、サンフランシスコ国際空港の28L滑走路に着陸する際に、通常より低い高度で進入。 機体尾部を滑走路手前の護岸に接触させたことにより、垂直尾翼と車輪が滑走路付近に落ちている状況。

機体の車輪はすべて外れてしまったか、重量に耐えられず、胴体着陸になった模様。エンジンも元の位置にとどまらないほか、エンジン付近だけではなく、機体右側の天井部分が焼け落ちている。

CNNの報道では、目撃者の証言として、前輪が出ていなかったというものや、着陸前に機長が無線で救急車の待機を要請していたとしており、中央日報の報道では、機長は着陸前に緊急着陸の宣言をしていたとしている。

関係者の見解

NHKによると、日航の元パイロットで、事故が起きたサンフランシスコ空港への着陸経験もある小林宏之氏は、高度を修正しようとエンジンの推力を絞った際に、絞りすぎて高度を落とし、機体の一部を接触させたケースや、機体に何らかのトラブルが起き、高度を上げることができなかったケースなどが考えられるとコメント。

また、全日空の元パイロットで、航空評論家の石橋明氏は、誤差の範囲ではないコースの逸脱から、通常では考えられないことが起きた可能性があると指摘している。

なお、アメリカ運輸安全委員会(NTSB)や、韓国当局が調査官を派遣し、事故調査を行っていますが、テロの可能性は低いとの声明を発表している。

アシアナ航空の対応

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アシアナ航空は、サンフランシスコからの折り返し便の乗客と、救援のための親族、事故調査官の派遣のため、OZ2144/OZ2134便を運航する。

乗客が搭乗していたかの確認は、搭乗者氏名と生年月日を電話で確認後、搭乗していたかどうかを案内しているとしている。

韓国から:02-2669-4015(搭乗者情報センター)/ 080-669-8000(フリーダイヤル、予約センター)

アメリカから:​​800-227-4262(フリーダイヤル)

他便への影響

サンフランシスコ国際空港は、滑走路全てを閉鎖していましたが、事故機が着陸した滑走路を含む2本除た2本の滑走路で運用を再開している。

7月6日サンフランシスコ発成田行き、NH7便は4時間半遅れで出発。同UA837便、UA853便は欠航となっている。

(トップ画像は、CNNのキャプチャー)