京都・祇園に「京都グランベルホテル」オープン 自然の光を感じられる地下大浴場も

ベルーナのグループ会社であるグランベルホテルは、7月14日に「京都グランベルホテル」をオープンした。7月7日に内覧会が開かれた。

現代アートと和を融合したデザイナーズホテルで、地下1階、地上4階建て。客室は、プレミアキングを54室、モデレートツインを26室、和室モデレートダブルを15室、和室プレミアツインを6室、モデレートダブルを3室、ユニバーサルツインを1室の6タイプ全105室を設けた。広さは17平方メートル以上で、ユニバーサルツインが最も広い23平方メートル。地下の客室はフローリング、地上階の客室はカーペット敷きとなっている。

地下の客室は長屋を現代のイメージで再編集した。屋外の騒音が少なく静寂性が保たれるほか、夏は涼しく冬は暖かい特長がある。窓の外には植栽スペースが設けられ、夜にはライトアップされる。また、ブラインドを閉めなくても外から覗かれることがないため、女性も安心してブラインドを開けたまま開放感を楽しむことができるのがポイント。ベルーナの調べによると、客室の広さが17平方メートルで地下に客室を設けるのは初めてだという。ホテルが立地するエリアでは12メートルという建物の高さ制限が設けられていることから実現したもので、鳥海貴義総支配人は、「太陽光や景色の面で頭を悩ませた。」と話した。

ベッド幅はプレミアキングが195センチと最も広く、大人2人に子供が添い寝をしても余裕があるサイズ。さらに、両端は壁であるため、子供がベッドから落ちる心配がない。6歳未満の子供の添い寝は無料。ツインは110センチ、ダブルは150センチ幅となっている。

プレミアキングでは洗面台をバスルームではなく客室内にインテリアとして設けたことで、バスルームがコンパクトにまとまっていることから、客室面積の割に広々と感じることができる。この他にも、和室のベッドの高さを低く抑えたり、ワーキングデスクを設けないことや、テレビ下の壁面に案内物やテレビのリモコンラックなどをまとめたことで、効率的にスペースが使われている印象を受けた。

地下1階の大浴場「MONOREBI(こもれび)」は小さな庭園のほか、イタリアの物理学者とコラボレーションを行い、オゾン層を再現した自然光のような光を放つ300ワットのLED照明を日本で初めて設けた。地上から光が差しているかのように見えるのが特徴。午前5時から午前11時までと午後6時から午前1時まで営業している。

1階のレストラン「TAKEDOKORO(竹処)」はブッフェ形式の朝食を午前7時から午前11時まで提供する。グループが運営する岩手県花巻市・山の神温泉の「優香苑」の料理人にアドバイスを受け、京都らしいこだわりの美味しい料理を取り揃える。

バー「KONJIKI(金色)」は、サントリーのお膝元であることから入手が困難になりつつあるウイスキーも多く取り揃えることができたという。午後6時から午前3時まで営業する。

各フロアのエレベーターホールにはそれぞれ違う絵が飾られているほか、一部の客室のベッド上には京都をイメージした、レディ・ガガの着物デザインを手掛けたデザイナーの斉藤上太郎氏が手がけた布をアートとして飾っている。

客室単価は20,000円程度、年間平均稼働率は90%程度を目指す。京都のハイクラスホテルの客室単価は18,000円から19,000円程度であることや、祇園という特別な場所であることから、高単価で高い稼働が見込めるとした。約8割が観光客で6割から7割が訪日外国人になることを見込んでいる。客室の販売は国内の大手オンライン旅行代理店(OTA)のほか、ブッキングドットコム、エクスペディア、アゴダといった海外OTA、一休.comやReluxなどのラグジュアリー系旅行予約サイトで行う。5月末から予約の受け付けを開始したものの、祇園祭以後の予約状況は鈍く、オンラインでの告知などを強化することで集客を図る考え。

鳥海貴義総支配人は、祇園という土地柄、「ホテルが地域に溶け込み、横のつながりを大切にしていきたい。地域との連携が大事になる。」とし、地元の祭りへの協力を含めて、「これから何ができるか探していきたい。」と話した。

アクセスは、京阪本線祇園四条駅から徒歩2分、阪急京都線河原町駅から徒歩7分、京阪電気鉄道三条駅から徒歩9分、JR京都駅から車で12分、阪神高速8号京都線鴨川西インターチェンジ(IC)から車で10分。

詳細はこちら