国交省、大手航空会社による中小への出資規制廃止を提言

国土交通省・観光庁

国土交通省航空局は、特定既存航空会社への大手航空会社の出資規制廃止を提言した。

特定既存航空会社とされている、スカイマーク、AIRDO(エア・ドゥ)、ソラシドエア、スターフライヤーの4社の育成や競争促進を目的として、羽田空港の発着枠を優先配分している。

さらに、大手航空会社がこれらの航空会社の議決権の20%を実質的に保有した場合、もしくは大手航空会社の役員が全役員の4分の1を超えた場合、優先配分している発着枠のすべてを改修するという出資規制が設けられている。また、大手航空会社との共同運航(コードシェア)による販売座席数を、全座席数の半分以下に制限している。

特定既存航空会社各社では、物価高や円安によるコストの急増などにより、経営への影響が続いている。営業費用は2018年度比で26%増加し、燃油費や整備費などの外貨建コストの上昇が特に影響している。

海外の航空会社は、リパブリック航空とメサ航空の合併、エールフランスKLMによるスカンジナビア航空の買収などにより、コストの削減や収益性の向上、整備の効率化、機材購入の交渉力強化を図っている。国土交通省は、特典既存航空会社に対する出資規制を残すことにより、経営上の選択肢を狭め、結果としてネットワークの毀損や利用者利便が損なわれる可能性があると指摘した。

出資規制の撤廃後、大手航空会社が特定既存航空会社への出資を拡大した場合、発着枠を回収・再配分する。大手航空会社の出資比率が20%を超えた場合、役員の4分の1を超えた場合、大手航空会社と特定既存航空会社が合併した場合などが対象となり、回収規模は保有枠の10%を超えない範囲を適当とした。ただし、3便以下の路線の発着枠は回収対象外とする。再配分は、それ以外の特定既存航空会社のみを対象とする。

出資規制の廃止に伴い、発着枠の区分としての特定既存優遇枠を廃止し、特定既存自由枠は「自由枠」、特定既存地方枠は「地方枠」として取り扱う。