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日本航空(JAL)は、羽田空港の格納庫などの見学ツアー「JAL SKY MUSEUM」を11月1日にリニューアルする。刷新は2021年以来で、夕暮れ時の格納庫見学ができる「トワイライト枠」を4年ぶりに復活させる。
リニューアルでは、1階エントランスを白を基調としたすっきりとした内装に刷新。受付前の空間を広げて混雑緩和を図るとともに、開始時間や案内状況を表示するモニターを設置した。3階のミュージアムエリアには無料ロッカーを117個設置し、手荷物を預けて身軽に見学できるようにした。
ミュージアムエリアのうち、航空文化史を伝える「アーカイブズゾーン」では展示品を入れ替え、過去に国際線のファーストクラスやビジネスクラスで配布していたアメニティキット、1950年〜1960年代に機内で配布していた扇子、1960年頃に制作されていた渡航先のシティガイドなどを展示。客室乗務員の歴代制服コーナーには、1954年から1990年まで行われていた着物サービスで1970年代以降に使用された上下セパレートタイプの着物を新たに展示した。また、未来に向けた取り組みを紹介する「フューチャーゾーン」では、奄美アイランドドローンや空飛ぶクルマに関する映像を追加した。
ツアー開催日はこれまで、月・火・木・土・日曜の週5日だったが、新たに金曜を追加して週6日に。見学時間は従来の午前9時30分開始、午前10時45分開始、午後2時45分開始の3枠に加え、新たに午後1時30分開始と午後4時30分開始の2枠を追加。1日計5回とする。
さらに、ミュージアムエリアの見学時間拡大を要望する声が多く寄せられていたことから、各回の時間を110分から130分に拡大。従来のミュージアムエリア見学(60分)、格納庫見学(50分)のあとに、さらにミュージアムエリアの見学時間を20分設ける。
午後4時30分開始のトワイライト枠では、日の入り時間の前後に格納庫を見学。空港ターミナル越しに日が沈み、空の色が変化していく様子を楽しめる。また、空港エプロンを見渡す3階の待合室では、室内の照明を消して写真撮影ができる時間を設ける。日の入り時間が遅くなる夏季は、開催時間を調整する可能性があるという。
各回の定員は、トワイライト枠のみ30名程度、その他は各80名程度。なお、トワイライト枠の設定は週2〜3日程度で、冬季などは日の入り時間の関係で開催しない場合がある。
リニューアルに合わせ、これまで無料としていた入場料を新たに設定する。料金は大人1,000円で、事前予約時にクレジットカードでの支払いが必要。12歳以下は無料で、小学生未満は入場できない。
入場料は新たなコンテンツの導入、未公開の歴史資料や展示品の追加、データ類のデジタル化推進や保全などに役立てる。なお、以前から有料としているライフベスト体験コース(1,500円)、STEAM SCHOOL(同)、機内食&FUJI号プレミアムコース(8,000円)の3コースは料金を据え置く。
このほか、ミュージアム内の販売コーナーには、機内で回収した紙コップを原料の一部に使用したポーチとペンケース、タオルハンカチ(赤色)のほか、ステンレスボトル(2色)、マグカップ(2色)を新たに追加。また、ミュージアム限定の御翔印「羽田整備工場」の発売開始1周年を記念して、金箔をあしらった特別版を数量限定で用意する。
JALは1950年代半ばから、社会貢献活動の一環として機体整備工場の見学を受け入れてきた。見学施設を「JAL工場見学~SKY MUSEUM~」として拡張オープンした2013年からは、社内の歴史資料を初めて一般公開。パイロットや客室乗務員、空港スタッフなどの仕事紹介ブースも新たに設置した。コロナ禍では見学を中止していたが、2021年に展示エリアを全面リニューアルし、2022年5月から再開した。